1ハウスが表す「アイデンティティ」っていったい何なんだろう

西洋占星術では、太陽が目的意識、月が無意識、などなど天体にキャラクターが割り振られています。その各天体がキャラクター性を発揮する場面、分野がハウスです。

 

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 天体が個性的な役者だとしたら、演出装置とか、舞台背景に例えられます。

 

一番最初に始まるハウス、1ハウスは「アイデンティティ」を表すお部屋です。なので、その入り口であるAscというポイントはホロスコープを読むうえで結構ダイジな要素になってます。アイデンティティの入口なわけですから。

 

んでこのアイデンティティ=自分自身、ってつまりどういうこと???って時々解釈がわかんなくなるので、まとめてみます。

 

まず「アイデンティティ」ってどういう意味?

西洋占星術英語圏(ルーツは違う言語かもしれないけど)から輸入したものなので、日本語では1ハウスにidentityの訳語が当てられています。

 

対応する日本語として「自己同一性」「身元」「独自性」「自己認識」がありますが、カタカナでアイデンティティと表現されることが多いコトバです。どれも日本語から浮かぶイメージにしっくりこないから、そうなっちゃうのかな。

 

「私が(他の何者でもなく)私自身だと分かっている状態」

抽象的な概念のコトバって、わかりやすく言い換えようとすればするほど分かりにくくなる。

 

独自性、という言葉に引っ張られて「個性」や「性格」として読むと1ハウスの言わんとしていることからズレてしまうんだろうなーってのが個人的な印象。

 

個性、オリジナリティは1ハウスではなく5ハウス

他人とは違うんだぞ、と際立たせることで自分の存在(境界線)をつくっていくのが「独自性」で「個性」。これは1ハウスじゃなくて5ハウスが表す内容。

 

1~12ハウスは人間のライフサイクルにも重なっていて、

1ハウスで誕生した生命が、2ハウスで肉体感覚を結びつけ、

3ハウスで周囲に目を向け、4ハウスで安心できる心の拠り所を確認し、

5ハウスでやっと「私らしさ」を打ち出していく。

 

だから1ハウスの言う「私」っていうのは、生まれた瞬間からもう「ある」モノ。主観的な「私はこういう存在だ」とも、客観的なモノサシで「こういう人だ」という評価もない段階。

 

生命力そのもの、なのかもしれない。

 

1ハウスの性質を示す牡羊座

12星座それぞれのエッセンスを凝縮した表現があって、山羊座の場合、それは I am。日本人はBeingの言語感覚がちょっと理解しにくいんだけど・・・これぞ、生命力!私は、在る。

 

語学のハナシを突っ込んじゃうと、I amを「私は~です」と訳すのはとってもヨクナイと思う!「am=です」は大きな勘違い。。。ま、それはおいといて。

 

私は、ある。存在する。だと動きのないイメージかもしれないけど、全然そんなこと無くて。山羊座火の性質を持つ活動宮のサイン。バチッとはじける火花のような、スパーク(輝き)そのもの!!

 

Sparks

 

「生命のはじまり」のエネルギーだもんで、ダイナミック。

 

ちなみに12のサインのキーワードを並べると

1)牡羊座・・・I am

2)牡牛座・・・I have

3)双子座・・・I think

4)蟹座・・・I feel

5)獅子座・・・I will

6)乙女座・・・I analyze

7)天秤座・・・I balance

8)蠍座・・・I desire

9)射手座・・・I understand

10)山羊座・・・I use

11)水瓶座・・・I know

12)魚座・・・I believe

 1番目のサイン牡羊座が1ハウスのキーワードに、2番目の牡牛座が2ハウス、というふうに各ハウスが表すテーマでもある。

 

牡羊座に対応するタロット

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甲冑に見を包んだ「皇帝」なり。実行力、リーダーシップ、構造をつくる側の立場。

4番目のカード。4は安定した構造を表す数字。皇帝もどっしり椅子に座ってるし、飛び出せスパーク!な牡羊座とギャップがあるな?と思ったんだけど、これを「安定した自信」自己肯定感だと読めば牡羊座っぽくも感じる。

 

なんたって、何もかもをとっぱらっても 私は、在る。在ることに価値がある。 と言い切れる牡羊座だもの。

 

それに皇帝は甲冑に身を包んでいる。やる気満々である。自らのイメージを現実世界に作り上げていく、見たい世界を自分でつくる、そんな動的な部分が牡羊座に対応するのかなっと思います。

 

「在り方」を問われる1ハウス

DoingではなくBeing、何をするかではなくどうあるか、それが1ハウスの示す分野のようです。1ハウス(Asc)をタマシイのスタートライン10ハウス(MC)を目的地に例えてホロスコープを読むことも多いんですが、ゴールから逆算すると・・・

 

社会的に成し遂げ使いこなせるようになったもの(10ハウス)をとっぱらって、探求心や知恵(9ハウス)を取っ払って、特別な結びつきへの欲求(8ハウス)を取っ払って、あなたとの関係性(7ハウス)を取っ払って、自分のふるまいを分析する態度(6ハウス)を取っ払って、意思(5ハウス)をとっぱらって、感情の揺れ動き(4ハウス)を取っ払って、思考(3ハウス)を取っ払って、持ちうる全てのモノ(2ハウス)を取っ払って・・・・・残ったものが、ワタシという存在(I am)ですな。

 

前後のハウスを見ると、12ハウスと2ハウスの間。

12ハウスはI believe、信仰心というか、超越的な「信じる力」に満ちた部屋。精神世界、死後もしくは生前の世界。来たる2ハウスはI have、自分のモノにする力。それは肉体であったりそこに付随する才能、物質世界。

と、なると…精神と物質の間にある世界、それが1ハウスってことになる。それが、ただ「在る」、I amの世界、らしい。

 

 あなたの1ハウスはどんな雰囲気?

 私の1ハウスの起点(Asc)は射手座のギリギリ終盤なので、1ハウスのほとんどは山羊座です。自分の存在感を表すのはAscの射手座ではあるんだけど、山羊座要素を内に秘めていますよってことかな。

 

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息子もまたサインの境目、双子座か蟹座かびみょ~なところにAsc。計算ソフトによって変わるくらい微妙。でも1ハウスまるっと蟹座なので、例え双子座だったとしても薄皮一枚はげば蟹座!って存在感をお持ちかしら。

 

1ハウスという舞台設備を充実させる役割を持つ天体

12サインそれぞれに、エネルギー源となる天体(=支配星)が割り振られてます。Ascのサインの支配星は生命力に関与するエネルギーっちゅうことで、人生全体に影響を与えるイチバン縁の深い天体になります。

 

支配星(ルーラー)|西洋占星術・ホロスコープ用語解説

↑一覧を調べて見てみてね

 

射手座は木星。私の木星は5ハウスにいる。5ハウスが表す分野で、木星のエネルギーを発揮することが、私の生命力(=人生)に繋がってきますよ、と読めるわけです。例えばクリエイティブな活動、趣味とか自己表現の世界をドンドン広げていくこと。

 

Asc蟹座の息子の支配星は、月。月は0~7歳に発達する天体だから、今3歳の息子は人生全体を左右するダイジな時期でもある。7歳を過ぎたら天体を成長させることが出来ないってことじゃないから、やたら深刻にとらえなくてもいいと思うけど!

 

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彼の月は11ハウス、共通のビジョンを持つ仲間、横のつながり、未来志向の活動を表すお部屋にあります。月の動きは母親の動きでもあるので、私が人と繋がる活動をすることも彼になんかしらの影響を与えるんでしょうね。

 

 

私は1ハウスに5つの天体が集まる超1ハウス集中型のホロスコープなんですが、1ハウスに集中した人生ってつまりどういうこと?って思ってたんですよね。

 

5ハウスのクリエイティブとか、7ハウスの人間関係ならテーマが分かりやすいのに、「生命力」とか「アイデンティティ」って。まだピンときたわけではないですが、「とにかく生きる!積極的に生きる!」ことなんでしょうか(笑)

 

射手座で始まり山羊座で満たされている私の1ハウス。探究心、冒険心で始まり、カタチあるゴールを目指す在り方、そんな感じなのかな。