ハウスとアスペクトをストーリーで理解できるシリーズ(?)
主題歌【How far I'll go】は3段階
日本語版だと『どこまでも』で訳されるこの曲。
「モアナと伝説の海 MovieNEX」 ♪“どこまでも ~How Far I’ll Go~” / <英語歌ver.>
「わからない」からこそ魅力的、の第一段階
聞いてるだけでワクワク、むずむずしてくる・・・!!
遠くの世界に希望を見出す9ハウス、冒険やワクワク、未知の世界への興味がまさに9ハウス!射手座の世界観を表すハウス。「海は危険だ」と止められるのはわかってるけど・・・モアナは歌の最後にはついに船に乗って出ちゃう!そうそう、9ハウスはそういう「わからないこと」「リスク」に対して楽観的なのよね!
太陽射手座なので、わかりまくります。
対する3ハウス、双子座のハウスは「身近な生活環境」とか手の届く範囲でのやりとり、交流。これが180度の葛藤の関係。
ここに9ハウスと90度の横槍を入れてくるのが「歯車として果たす役割」「秩序と管理」を示す6ハウス、乙女座の世界観。
私は進む、どうなるかはわからない、でも行くしかない
おばあちゃんの最後の言葉に決意を固め、海に向かうモアナ。
Moana - How Far I'll Go (Reprise) (HD)
海に行くことを反対していた両親、お母さんがね・・・・
何も言わずに、手を取る。別れを告げる。もうこのシーンに胸いっぱい。泣く。
このときは第一段階のワクワクとはちょっと違う。海でコワイ目にあって諦めかけた海への思い。それが自分のルーツを知ったことで自信を取り戻し、誰かがやらねばという状況を前に決心した。そんな流れでHow far I'll go。どこまでいけるか、わからない。
歌詞がちょっと変化してるのがまた、オモシロイ。
Every turn I take, every trail I track
Every path I make, every road leads back
To the place I know, where I cannot go
Where I long to beどうしたって戻ってきちゃう
行きたくてしょうがない
でもいけない場所に
だったのが
Every turn I take, every trail I track
Is a choice I make
Now I can't turn back
From the great unknown
Where I go alone
Where I long to be
全てはわたしが選んだ道
もう未知から目をそらすことはできない
行きたくてしょうがなかった場所に
ひとりきりで行くその場所に
ってね。
It calls me(なにかが呼んでる)だったのが
She calls me、に。Sheはおばあちゃんなのか?海なのか?
はっきりと存在感が出たのは確か。
確かに、呼んでる。呼んでる気がする、じゃなくなってる。
第二段階は9ハウス的なワクワクとか楽観性は、キリッとひきしまる。責任感、私がやるんだっていう決意に向かっていくから、MC(次の10ハウス)に向かって昇っていく感じだろうか。
ルーツを確認して、後押しされて、強いパワーで漕ぎ出すわけだから、ICとMCの180度のエネルギーの強さともいえる。
私は、私
そして漕ぎ出したモアナは旅のパートナー、マウイに出会う。パートナー、つまり自分に向き合う相手、他者=Dsc。
自分とは別の個性をもった外側の存在。だからこそ、自分では見えてない自分(Asc)を見せてくれるのが、真正面にいる(180度)他者(Dsc)。
Dscは7ハウスの起点。7ハウスは天秤座のハウス。風の活動宮。自分は何者で、相手は何者なのか、それぞれの立場と目的をすり合わせる、つまりコミュニケーションを取ることでお互いの調停点、関係性を見出そうとする。
最初は別々の目的を持つ個人プレーvs個人プレーの接点(7ハウス)だったのが、命がけのやりとりや危機を乗り越えて絆を深めるあたり、8ハウス的。秘密を打ち明け、心を開く、その行為も8ハウスの要。
自分と他人(7ハウス)、だった二人がテ・フィティの心を返すという共通の課題を共有する仲間になったことで11ハウスの世界観に移行。11ハウスは「希望」のハウス。
と、こ、ろ、が。
炎の悪魔に打ち破れ、マウイの信頼も失い、船もぼろぼろ。
「海に選ばれたワタシ」だから頑張ってきた。でも上手くいかなかった。マウイは「海は選択を間違えた。自分が選ばれていることを証明するために、おれを巻き込むな」とキッツーイことを言って去るし。
モアナは「なんで私を選んだの。他の人を選んで」とテ・フィティの心を海に返しちゃうのよ。海は、それを受け入れる。世界は、その「使命」を果たす役割にあなたを選んだとしても、それを押し付けはしない。時に後押しはするけど、代わりに闘ってくれることは、ない。
Moana - I Am Moana (Song of the Ancestors) (HD)
おばあちゃんのタマシイも、「がんばったね。帰ってもいいんだよ。そばにいるよ」と愛おしそうにモアナに触れる。
Sometimes the world seems against you
But scars can heal and reveal just where you are
世界がお前に厳しくあたることもあるだろう
でも傷は癒えて、お前がどこにいるのかを教えてくれる
And nothing on Earth can silence
The quiet voice still inside you
この地球上にお前の内側に潜む小さな声を
黙らせておくことができるものなんてないのさ
And when that voice starts to whisper
“Moana, you've come so far”
「モアナ、ここまでよくやってきたよ」
そうその声が囁くときは
Moana, listen
モアナ、よくお聞き
Do you know who you are?
お前は自分が何者なのか、わかるかい?
Who am I?
「私は、だれ?」と自分に問いかける。家系や血筋(2ハウス)、身近な生活環境(3ハウス)、居場所(4ハウス)、自分らしさを感じる好きなもの(5ハウス)、役割(6ハウス)、出会い(7ハウス)、絆(8ハウス)、夢や希望(9ハウス)、責任(10ハウス)、仲間と同じ目標を共有すること(11ハウス)…
それを全部飲み込んで、進むことも戻ることもできず暗闇で耳を澄ます(12ハウス)と……
ホロスコープは一周回ってまた1ハウスに戻る。
ある意味、リセット。2~12ハウスまで得てきた全てのものひとつひとつを消して(消えたわけじゃなくて統合されて新しいoneになったわけだけど)1ハウスに立ち返るとI AM WHAT I AM.
私は、モアナ。
そして選ぶ。自分がどこに向かうのか。
「使命」は、世界に押し付けられるもんじゃない。与えてもらうもんじゃない。教えてもらうもんじゃない。自分が選択するもの。
It calls me. 私を呼んでいたのは、私自身。
それに気付いて、ストーリーはまた動き出す。