呼びかけに応答する

前の記事でメインテーマの「成熟」までいけなかった、この本。

困難な成熟

困難な成熟

  • 作者:内田樹
  • 発売日: 2017/11/24
  • メディア: 文庫
 

 

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「葛藤」は「成熟」に必要不可欠

価値観の違うもの、異文化がぶつかると、そこに葛藤が生まれる。人類の歴史を見れば、そういった衝突が「文化的創造」のきっかけになっているし、ニンゲンの成長(成熟)もそういう葛藤の先にある。

 

ぶつかったときに取る選択肢は、殲滅(拒絶or支配)か、折り合いをつけるか

 

これは社会も人間関係もそうだし、もっと小さなスケールで言えば免疫力もそう。

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※この記事の続きもある→響き合うということ - STAR SHIP☆星読み航海図

 

 殲滅した側が「勝者」として語られるのが「歴史」だけど、本当の意味で勝者ってのは、うまく折り合いをつけて生き延びてきた「敗者」なんじゃないか?ってのはこの本のハナシ。

敗者の生命史38億年

敗者の生命史38億年

  • 作者:稲垣 栄洋
  • 発売日: 2019/03/07
  • メディア: 単行本
 

 

そうそう、文明の方向性も、葛藤とどう向き合うかで決まるんだってハナシも書いてた。

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葛藤と言えば、ハードアスペクト

 例えば180度(オポジション)だとか、90度(スクエア)ね。

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 マイナーなところだと、45度とか。

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これも、「成熟」のために書かせないスパイスだってのが私の占星術スタイルで。公開リーディングでも「困難」とか「苦労の人生」だとかひどい言われようをする葛藤のアスペクト(TスクエアとかYODとか)見せてもらってきたけど、やっぱりこの考え方は変わらない。

 

貝の中から、あの輝く真珠が造られるのは、異物混入から身を守るプロセスがあるからなんだって。ゴミとか砂とか虫とか、不快な物質が体内に入って傷をつけられると、自分を守るためにその異物を加工する。時間をかけて。

 

ホロスコープにハードアスペクトが強調されている人は、真珠を磨く準備を携えて生まれてきた。STAR(星)がそう言ってるんだ、間違いない。

 

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「葛藤」が際立っていた過去の公開リーディング

いでよ!グランドクロス!!己の中に必殺技を磨け【公開リーディング☆彡】 - STAR SHIP☆星読み航海図

神の指にペチッと【公開リーディング☆彡】太陽編 - STAR SHIP☆星読み航海図

扱いづらいギフト?『Tスクエア』を才能に!【公開リーディング☆彡】 - STAR SHIP☆星読み航海図

降りおろせ!神の拳を!!!【トールハンマー】 - STAR SHIP☆星読み航海図

 

成熟する=太陽のチカラを発揮する

星占いで性格や運勢について語られる星座ってのは、太陽のこと。私がちまちまと占星術をベンキョーしてきて思ったのは、太陽は「性格」じゃなくて「照準」なんじゃないか、ってこと。

 

aim.

 

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占星術の太陽は「目的意識」「自ら意図するチカラ」「自分らしさを発揮するチカラ」を担当している。このテーマに向き合うのは、太陽の年齢域と言われる25~35歳、自分らしい生き方を決める、自立のタイミング。

 

太陽は方向性であって、自動的に発揮される能力じゃない。能動的に働かせないといけないチカラ。自動運転モードは、月だから。

 

月は子ども時代を担当する天体。対する太陽は、オトナかな。いや、大人(成熟)に向かうための方向性(照準)か。

月は蟹座で4ハウス、家にいる子ども。対抗サインは山羊座10ハウスだから、オトナの完成形を示すのは土星だね◎ 4ハウスのおうちから一歩出た5ハウス、そこが太陽を支配星に持つ獅子座のゾーン。

 

5ハウスと10ハウスは150度、まさに異文化。

オトナに向かう自分は、異文化とのすり合わせの中にいるってこと!!!

 

相容れない価値観のちがい、150度

150度ってのは、すれ違いの度数とか分かり合えない関係性なんて言われてる。180度やら90度の葛藤アスペクトに比べるとひじょーに捉えづらく地味な気がするこのアスペクト、これが最近すごくキテるんですよ。私のなかで。

 

なんなら「これからの時代を生きるヒントが150度にある!!!!」とまで思えちゃうくらい。

 

例えば5ハウスと10ハウスの関係性で言うと、獅子座と山羊座の組み合わせになる。獅子座は火(陽)の固定宮、山羊座は地(陰)の活動宮。よって立つエレメントも違えば、動き方も違う。こりゃあ、異文化だ。

 

この異質な存在に向き合うこと、そのプロセスが成熟のプロセスなんじゃないか。そう思うんです。拒絶したり、押し込めたり、見て見ぬふりをして避けるんじゃなく・・・・折り合いをつける。そこに正解は、ない。

 

自分なりの、いいあんばいを探る。

 

今社会全体で求められているのは、150度に向き合うことなんじゃないかな。ウイルス、人間関係(コミュニケーション)、多様性。

 

やや、150度先の相手ってのは避けることもできるんだよ。というか見ている世界が全く違うもんだから、その存在が目に入らないのかもしれない。あんまりに自分の中の前提と違うものって、目に映らないもんだから。

 

ペリーの黒船が来航したときも、そんな「船」の概念が全くない村人たちにはその存在が見えなかったって逸話がある。

 

無理やりそこを見ざるを得ない人ってのも、いる。YOD持ちの人とかね。

 

呼びかけに応えることでオトナになる

太陽の年齢域にいたるまでの流れを占星術的視点で見てみると・・・

0~6歳 月

7~15歳 水星

15~25歳 金星

25~35歳 太陽

 

生きる前提条件、無意識のデータベースを設定するのが月の時期。そこからアンテナを広げて知識(双子座)と生活力(乙女座)を身につけて、「うわぁ、おもしろい!!!」「嬉しい!!」「楽しい!!」と感動するチカラを元に、「じゃあ私はこんな生き方を目指そう」とやっと外に目を向ける(照準を合わせる)のが太陽さ。

 

困難な成熟』でこのオトナの立ち位置について書いてある部分が、すごく面白かったんだ。

 

子どもの視点ってのは I should(~しなければならない)とI'd like to(~したい)なんだ、ってハナシ。でね、オトナは違うの。I can(~できる)と、呼びかけに応えるのがオトナなんだ

 

太陽の主体性は、社会とのかかわりの中に自分の立ち位置を自分から主張しているってこと。社会や他者に何か足りないものや欠けている部分があって、そこに応答する。

 

最初からその役割が出来ていなくてもいい。その場に応じて、役割を演じることから始まる。結果的にその役割の中で葛藤を経て、成熟してオトナになる

 

もう・・・これ、6ハウスから地表に出るハナシよ。

6ハウス(役割)があって、他者の目(Dsc)を超えて地表に出る。Dscが映すのは、Asc(自分自身)。アイデンティティ

 

I shouldは月だし、I'd like to は金星の好みかな。

 

え、受動的なの?能動的なの?その何層にも重なった見え方ができるところが、たまらなーーーーく、オモシロイ。

 

生命の樹

占星術は「万物(見えるものも見えないものも)の仕組みを知ろうとする学問」だと思うんだけど、それは占星術だけじゃない。その「仕組み」を図示したのが、ユダヤ思想の根幹にあるカバラ生命の樹

 

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どちらもやろうとしてることは同じだから、接点を見て行くとこれまたオモシロイッッッ!!そっちから見たらこうなのね、あっちから見たらそうよね、って。世界が、人生が、どんどん立体的になって、面白くなる。

 

一番下の虹色の〇が現実世界、物質界を表してるそうで。その上にあるのが月、左右の〇に対応するのは水星と金星ね。占星術「太陽」に当てはまるのは、生命の樹の中央ライン、下から三番目にある〇。

 

下から上に向かうのが、進化(成長)の向き。ワレワレは月を経由して、太陽に至る。月の両側には水星と金星がある。月と太陽の間には、ヴェール(膜)があると言われていて、ここで次元が変わっちゃうのね。

 

ある日気がついたら、前より少し大人になっていた。

そういう経験を積み重ねて、薄皮を一枚ずつ剥いでいくように人は成熟していく。

 

下から上は見えないんだよね、たぶん。到達してみて初めて下の景色がわかる。それが次元上昇。

 

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ヴェールの上、太陽の斜め上にある二つは火星と木星。社会天体の始まりだ。

月、水星、金星、太陽までをパーソナルな視点、個人天体と呼ぶ。その先、火星(火星は中間だからパーソナルでもある)、木星土星が社会天体。

 

ヴェールの下には、私の視点しかない。I shouldとI’d like toの世界。

 

葛藤を超えた、ヴェールの向こうにあるのは、I canの視点。社会からの呼びかけ、自分以外の誰かの声に応じる「自分の役割」を社会の中に見つけることができる

 

人生で何がやりたいのか、自分自身に聞くこともいいのですが、それよりもずっと重要なことは、あなたの人生があなたに何を要求しているか、人生があなたのために何を用意しているか、ということを聞くことです。

―エッグハルト・トール

 

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そして実際に「役割」になじんだ状態が、10ハウスの山羊座なんでしょう。土星は「枠」。役割も、枠だから。

 

そんでもってさらに上に行くと、「神の領域」って言われる次元になるんだけど。社会的な視点の次、時間を超えた(過去・現在・未来を同時に視界に収める)視点ですな。

 

生命の樹の線(小径)にはタロットが割り振られてて、それもまたオモシロイ。タロットの深みが増すし、占星術もいろんな角度から掘り下げられる。この三つはやっぱりセットで学ぶのが、イイ!!!!

 

「困難」な成熟

月から太陽の視座に移ることって、ヴェールを超えないといけないもんで。それってやっぱり困難なんだ。ハードアスペクト持ちの人はガッツポーズしてほしい。自分で課題を準備してきてるわけだから。

 

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 そうでなくても、「誰か」の視点を借りて一緒に課題を見つけることができる。なんなら、トランジット(自分を取り巻く環境・社会の流れ)を利用してもいい。

 

 

他にも見どころ満載

困難な成熟』でね、お金(の本質)のハナシ、生命力(生きる力)の鍛え方と、実は生命力を減殺しているついついやってしまうアレとか、ギフトのこととか・・・ほんとおもしろいハナシ盛沢山だったよ!!

 

記事にピックアップするのはこれでオシマイ!にしようかと思ったけど、お金のハナシはやっぱり書こうかな。また今度。

 

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