小歴史ミステリー好き、オカルト好きにもファンが多い、謎の偉人、空海。徹底的に時代考察とリアルさを追求する小説家、夢枕獏センセーだからこそ見えてくる空海像!!ってのがまたオモシロイ。
空海って言えば、当時世界で「最先端の思想」だった密教を中国から日本に持ち帰って、そんでもって真言宗って言う宗教(宇宙観)を興して日本の歴史にもビッグ・インパクトを与えた人。
書道の達人、外国語の天才的才能、難解な思想をとんでもないスピードで理解して自分の哲学に練り上げられちゃうなんて・・・史実上でも凄まじい才能が知られる坊さん。日本全国に「弘法大師伝説」ってのがあるけど、空海さんはもう神格化されるレベルのカリスマ。すげー!よくわからんけど、すげー!!
よくわからんけど、夢枕獏センセーの空海のキャライメージ(と、歴史の根拠)を読んでいるだけで私までファンになっちまう。そんでもって、夢枕小説が読みたーーーーい!!!!
映画『陰陽師』の原作者このオジサンお方なんだって。
NETFLIXで中国のリメイク版が出るんだって!!!みたーーーーい!チャイニーズアクションあるのかな?中国語の勉強にもなるし、見るっきゃない。
第二章は真言宗の総本山、高野山のお寺のリアル住職、宮崎信也さん。密教の世界観、仏教の宇宙観がまたオモシロイ。
密教の秘伝中の秘伝、「理趣経」ってすんごく危険な思想書で、こう・・・炎上間違いなし!!な内容ぽいんだけど、「字面」だけで読む危険性ってのをわかってるからこそ秘伝だったんだろうな。
空海はコトバの影響力、呪力を知り尽くしている人だった。
だから「真」の「言」葉の教え、ってタイトルにしたんじゃ、ってハナシだった。たまらん。鼻血出そう。
コトバのチカラ、を日本的な感覚で極めた人。その日本的感覚は「縄文的」な価値観がベースになっている。だから縄文的価値観が残っている神社や民間信仰に広く受け入れられてここまで発展させることができたんじゃないか?
「あいまいさ」を曖昧なままに受け入れることができる、日本的感覚。最近は西洋からのグローバル化(均質化)の波にのまれて、身体で捉える直感センサーみたいなものは薄れてきたんだろうけどね。。。
西洋人でコトバの呪力を知り尽くして、それを物語を通して訴えている小説家で思い出すのがゲド戦記の作者、アーシュラ・Kルグウィン!!
夢枕獏センセーはコトバにならない言葉未満の「念」とか「精神」とか、手に取れないし理解できない存在を物語を通して目の前に(脳内に)再現するプロフェッショナル。
これ、絵本。息子も気に入ってた、謎な絵本。不思議な世界観。なにか知育的教訓があるわけでも、ハラハラドキドキストーリーがあるわけでも、子どもが好きな丸っこい色鮮やかなキャラクターが出るわけでもないのに、なんだか余韻にひたってしまう絵本。「・・・・え?」って余韻(笑)
そんな獏センセーの物書きとしての視点を書いた本で・・・
まだ誰も試したことがない書き方があるはずで、ぼくはそうした新しい書き方にチャレンジしたいと思っているんですね。
その一つが、「特定の人のためだけに書く」というものです。
これ、私やってるー!!って嬉しくなった。
情報のつぎはぎじゃなく、その人のためだけの物語があるって気付くのがホロスコープ。読んでていつも驚くもんなー。仕込まれてるとしか思えないキーワードの連続だとか。誰のを読んでも、感動する。
そうそう、最近読んだ物語。
中東的なラブ・ロマンスだからハッピーエンドになるかどうかハラハラしたけど・・・色んな香料のかおり想像するのも楽しかった!
ペルシアの四つの物語ほどじゃないけどさ、やっぱり恋に障害多すぎ!!!胸焦がしすぎ!!(笑)
はぁーーー。引越し前にどんだけ本が読めるだろうか。。。
夢枕獏センセー、本書きすぎ。面白そうなハナシ書きすぎ。江戸で恐竜が暴れて平賀源内が対峙するってどんなストーリーよ!!!!精神世界にダイビングして登山するサイコダイバーってなによ!!!
もう、精神と時の部屋(※ドラゴンボールに出てくる修行部屋、外部の1日が部屋の中の1年に相当する異次元空間)に行って読みふけりたい。