ディズニー+ピクサーのアニメーション映画『Luca』(日本版:あの夏のルカ)を占星術でアツク語らせてくれいッッ!!!!
下が日本語版の予告編!
どこに注目して予告クリップをつくってるのかって違いもオモシロイ♡♡
日本の予告は「解説」が多いし、英語版は「アート(雰囲気とか空気感)」を伝えようとしてる感じじゃない?どっちも好き。
井上陽水だぁぁぁ( ;∀;)エンドロールでこれ聞きながらぶわぁ泣いてたからね。涙もろい。基本、映画は泣く。映画館でもホームシアターでもひたすら鼻水ズビズビしてしまうタイプ。
あらすじは日本語版の予告を見てくれ。
そしてストーリーに沿って占星術ネタぶちこんで語るから、ネタバレ嫌な人はここでページを閉じて今すぐDisney+を契約するかDVDをレンタルしに行ってくれ。
最後は完全にネタバレだぜ。
映画のAsc(物語のはじまり)
主人公はsea monster(シーモンスター)の男の子。
シーモンスターってミジンコみたいな飼育キット、なかったっけ・・・?
あ、シーモンキーか!!!
私これ、子どものとき水替えをしてあげようとして水道でながしてしまったトラウマがあるんだよね・・・下水で幸せに生きてますように、って震えながら祈ったわ。
映画のシーモンスターは、魚人。ギョジン。
さすがピクサー!!キャラクターがちょっとキモい!(笑)モンスター系が得意なのかな??純粋なディズニー映画って「どう、かわいいでしょ?」ってお目目クリクリのふわふわキラキラな超絶カワイイ絵面がメインなのに、ピクサーのキャラは基本媚びてこない。そこが魅力なのか?
シーモンスターの文化圏の表現もおもしろくて、主人公の男の子ルカは羊飼いみたいに魚を管理しているんだよね。魚もちゃんと(?)メェェ~って鳴いてるし(笑)
ルカの家族は、心配性で過干渉気味のママと、ちょっとおとぼけのパパ。それからおばあちゃん。ママが特に心配している危険な存在ってのは、land monster(陸のモンスター)つまりニンゲンたち!!
ルカ本人は怖がりで、オトナの言うことをよく聞く気の弱い「いい子」。でも、海の上がちょっと気になる・・・
この冒頭の描写で、ワレワレ視聴者はこの物語の全体像がわかる。
「はっは~ん、主人公は好奇心が原因で人間と関わるわけだ」
「そんで心配性のママンと衝突するに違いない」
「親離れ子離れもテーマになってきそうだぞ」
まさに、Asc(アセンダント)。ホロスコープの起点、最初の見られ方、始まりに描かれているもの、これが「全体像」を物語っている。
Ascで全体像(全体のテーマ)が読めるってのは、そういうこと。
そんでもって物語のオモシロサは、このAscで示すテーマをいかに充実させていくか、どう回収させるか、にかかっている。
人生もまた然り。個人のホロスコープでもトキ読みでも、私はAscをまずチェックする。クライマックスはMC、エンドロールで描かれたりもする「物語その後の未来」は11ハウスってところかな。
ストーリーの盛り上がりポイントは目立つアスペクトで表現される。もちろん天体はそのストーリーを動かすキャラクター!!
はじまりのキャラクター
スタートライン、物語の土台になっているのはルカの生活環境。そうだね、まさに4ハウス。家族構成と、そのなかのちょっといびつなアンバランスさ。
昔話でも神話でもなんでも、何かが始まるためには必ずどこかにひずみが必要。完全無欠のスーパーハッピーフラットピースフルな状況だと、なんの動きも起こらないから。
今回はその「隙」「アンバランスさ」が、主人公ルカの気弱な性格と、母親の過干渉で表現されているのかな。月からの脱却!
ちょうど主人公は水星の年齢域(7~15)に入ったところじゃないかな?月への依存を抜け出せないままだから、水星移行のための「揺さぶり」が起こる。それがこの物語の流れ。
人間の深層心理を物語形式で表現しているアートが、「昔話」とか「神話」ってやつなんだけど、心理学者の河合隼雄センセはそのなかで描かれる母性についてよく取り上げていた。
母性との折り合いのつけ方、「月の依存からの脱却」ってのは、人類普遍の心理的課題でもある。ニンゲンまずはそこから、って感じ。
河合せんせは「母親の過干渉とか教育ママみたいな状況ってのは、父性が弱い場合によく起こる」みたいなことを言ってた気がする。
父性(男性性)の役割ってのは「法」と「システム」、つまり山羊座だ。
母性と父性のバランスのとり方(循環)と母子分離の仕組みは、精神科分析家のラカンせんせのハナシがおもしろかったゾ。
「自分=母 の全能感」から、切り離すのが父。
これも元型的な父、「父性」ってこと。ほんとにお父さんじゃなくても、社会のシステムとか、そういう「オトナになれよ」って促すチカラのことね。外部の影響、自分の中にある心のパターン、どっちも含めてそういうものを「父性」って言っておく。
ルカのパパはね、ムーミン?ジュゴン?みたいでめっちゃかわいい。おとぼけな感じでね、父性感やっぱり弱い(笑)かーちゃん、強い(笑)
「あなたを愛しているの。大切だから言っているのよ」
「わかってるよ、ママ・・・」
かーらーの、脱却!ここ、こじらせるとオトナになっても響く。でも別にオトナになってからでもいいんです。月はいつだって自分の中にあるんだから。
母子分離、月の依存からの脱却ってのは、母親と自分の精神的なへその緒をチョッキンすること(去勢)、ってラカンせんせは表現してる。
チョッキンすることで、不完全な自分になっちゃうんだけど、それでいい。それでいい、からスタートして、その上に新しい自分を「創造」していくのが、オトナになるってこと。
太陽に向かうってこと。
ちなみにこの映画の中では、ルカママとルカパパもちゃんと成長する。母性と父性が新しいバランスで統合されていく。そういう細かい部分まで(さりげなく)表現されているのが、すごくイイ。
そんでもって、おばあちゃん!
おばあちゃんの存在が、いい味出してるんだな~。直接ストーリーの展開には関わってはこないんだけど、そこが老人の役割なんだとおもう。ルールや仕組みの世界の外側にいて、こうしろああしろとは言わずにただ面白がって、時に刺激(智恵)を授けてくれる、そういう存在。
出会い/好奇心
そして物語は、主人公ルカと同じくらい(ちょっと大きいかな?)の少年シーモンスター、アルベルトとの出会いで動き出す。
アルベルト、めっちゃ射手座の水星やなッ!!!ってキャラで大好き(笑)ポジティブというか、楽観的というか、そこに少年らしい可愛いアホっぽさがあって、ほんと憎めない。
わお!!この日本語字幕付き↓ビデオすごくいい!
オレたちなら何でもできるぜ!!
一緒に自由になろう!!
「好奇心」で世界が広がるのが、3ハウス。月の年齢域(幼児)から水星の年齢域(学齢期)になると、影響を受ける相手が母親から友達に変わる。こわいけど、オモシロイ。そんな世界の変化をルカを通して一緒に味わえる。
ルカとアルベルトがなによりも心ときめかせたのが、ニンゲンの乗り物Vespa!原付ですな。「世界中どこへでも行けるんだぜ!!」ってスケールの発想、妄想が無邪気な射手座で(笑)
手作りVespaで坂を駆け降りるめっちゃ無茶な遊びが、とっても少年らしくて(笑)同じ夢を持つ友達、大好きなものをつくりだせるってヨロコビ、世界がキラキラするよねぇ。すごく楽しい。
大好きなシーンのひとつが、「こわいよ、無理だよ!!絶対ムリ!!」って怖気づくルカにアルベルトがアドバイスするところ。勇気を出すおまじない。
それは頭の中のブルーノが言ってるんだよ、お前の声じゃない。
だから言ってやれ!「Silenzio(黙れ)ブルーノ!!!」って!!
時々出てくるイタリア語セリフも萌える♡♡
(イタリアの港町の描写も、最高)
ブルーノって誰?そんなの気にすんな!ってテキトーなところ、オレに任せりゃ問題ねぇ!!って兄貴ヅラするところが、射手座スパイスが効いててたまらんね(笑)
アルベルト「さあ、言ってみな!!黙れブルーノ!!」
ルカ「黙れブルーノ…」
アルベルト「黙れブルーノ!!!」
ルカ「黙れブルーノ!」
アルベルト「黙れブルーノ!!!!!!」
ルカ「黙れブルーノ!!!」
アルベルト「どうだ、まだブルーノの声聞こえるか?!!」
ルカ「いや!!君の声だよ!!!!」
アルベルト「よっしゃ!!じゃあいくぞ!!!!」
いや、行くんかい!!爆笑
このやりとりがお気に入りで何回も見ちゃう(笑)
Andiamo!アンディア~~モ~~~~~!!!(Let's go)
母性の負の側面
秘密の場所でVespaをつくるようになって、ルカはウキウキして少しづつ大胆になっていくと(それでもまだかなり弱虫なんだけど)、やっぱり母はその変化に怪しむのね。ごまかしても、やっぱり気付かれちゃう。
息子を危険から遠ざけたい一心でとった最終手段が、グレートマザーの負の側面を見事に表しててゾッとした!!
社会的なモラルに照らし合わせれば「善/悪(女神⇔鬼母)」で両極になるんだけど、「悪い」わけじゃないからね。どっちも同じ「母なるもの(グレートマザー)」の存在感の現れ。
グレートマザーの負の側面ってのは、自分の外側に出れないように囲い込み、呑み込んで「死」をもたらすこと。母性は強すぎると相手を絞め殺しちゃうの。
母なるもの、は実際の母とか女の人に限らず、そういう「包み込む」存在感全てに当てはまるってのに注意。その表現方法で善くとられるのが、物語だと母ってだけ。男の人の中にも、もちろんこの性質(存在感)はある。
われわれは自分の能力も省みず、何事であれ自分で「抱きこみ」、
「かかえこもう」として、それが不可能とわかった途端に、
棄て去ろうとし、死に追いやろうとしなかったであろうか。
われわれは誰かを世話し、育てるという美名に隠れて、
その自立をさまたげていないだろうか。
ルカのママンがとった最終手段は、安全な所に住む叔父にルカを預けること。
ここで出てくるウーゴ叔父さんがキョーーーレツなキャラで、ここしか登場しないんだけど、たまらんのです(笑)めっちゃ好き。
叔父さんは深海魚。光の届かない深海、ただただ漂い、口に入るクジラの死骸を呑み込むだけの闇の空間。まさに、死の世界・・・・Σ( ̄□ ̄|||)
あなたのためなのよ、ってママ、それは家飛び出すわ!!!!
二人で自由になろう
陸の小島でひとり暮らしをするアルベルトに事情を話して、ニンゲンの街に行ってVespaを手に入れよう!自由になろう!!と決意。
そんで向かう小さな港町ポルトロッソ、なんとシーモンスターが駆除対象として忌み嫌われている街。
ルカとアルベルトは自分たちがシーモンスターであることがばれずに(水にぬれるとウロコ姿になる)Vespaをゲットして、自由になることができるだろうか・・・?!!!そんな風に話が展開していく。
港町ポルトロッソのモデルはイタリアのリヴィエラらしいんだけど、漁港の小径とか、広場の噴水とか、すんごくイイ。イタリア旅行気分も味わえる。
そこで出会ったのが、嫌味で意地悪なお金持ちボンボン(でも憎めない!!!笑)と、絡まれたところを助けてくれた正義感あふるる女の子ジュリア。
意地悪ちょびひげ君(あれ、名前なんだっけ…)は、獅子座こじらせキャラかな(笑)みんなオレさまを見ているのだ!オレさまは注目されて愛されて輝いているのだ!!どうだ!!オレさまをもっと褒めろ!もっと見ろ!ってなもんで。
すんごくかわいい。
ママもちょびひげも主人公に立ちはだかる「敵キャラ」なんだけど、みんなすごくイイ味だしてて、コミカルなんだよな~!
さてさて物語の展開には「出会い」があるわけです。
最初はアルベルトとの出会い、それからちょびひげ、ジュリア。
「出会いがあって、自分が変わっていく」そんな流れ、今年はトキ読み(新月満月のホロスコープ)でバンバン出てたね!!
Vespaを手に入れて自由になるために、街のお祭り的イベントレースに参加することに決めたルカとアルベルト。そしてジュリアと三人でチーム・アンダードッグ(負け犬)を結成!
第一の関門:ジュリアパパを説得してレース出場権を手にせよ
出場費用を出してもらうために、パパと交渉する3人。ジュリアパパ、まさかの武闘派クッキングパパ。
アゴも肩も胸板もごっっつい!!
バスバス包丁で魚をさばく姿。シーモンスターのハンターであるパパに正体がバレたら・・・震え上がるシーモンスター少年2人。
無口でごついパパだけど、娘をとっても大切に想ってるんだろうな、ってところがキュン。負けず嫌いで意地になってるジュリアを心配するのと、参加費を工面するのもギリギリなんだと打ち明けるパパ。
ジュリアの負けん気の強さ、気持ちいい正義感、あれはもう紛れもなく、牡羊座女子!!!卑怯で偉そうにするちょびひげが許せん!!!絶対勝つ!!!と日々トレーニングに励む健気さ。そして明るさ。
不漁でお金に困ってるパパを助けるのが、そう、ルカとアルベルト!!
時々正体がバレそうになってハラハラするけども、ひとまず第一の関門、クリア。レース出場の目途がたった。
第二の関門:水泳、早食い、自転車レース!!!
トライアスロン的レース、3人でリレーしながら出場することに。水泳はジュリア、早食いアルベルト、自転車ルカ。ちょびひげのチョッカイがあったり、ルカのパパとママが街に捜索に乗り込んでいたり、ドキドキしながらも・・・3人が一生懸命トレーニングする様子がおかしくて楽しい。
ルカパパとルカママのコンビも、ちょびひげの意地悪っぷりも、すごくオモシロイ。ルカの気弱っぷり(黙れブルーノ!!)アルベルトのいい加減な兄貴分、ジュリアのパッション。
アルベルトが射手座、ジュリアが牡羊座なら、ルカは何かな?魚座かな?センシティブで怖がりだから。魚座の支配星海王星は、「不安」の星でもある。想像力豊かなところも、魚座っぽいね!
世界は知らないことでいっぱい
ルカはジュリアに、空に光ってるアレが「星」だってことを教えてもらう。アルベルトに「イワシ」って教えてもらってたやつ(笑)
ここ、すごく9ハウスというか射手座的で素敵なんだぁ。世界は、宇宙はまだまだ広い。まだまだ知らないことがたくさんある。学びたい、もっと知りたい。
ジュリアの大好きな星、で出てくるのが土星ってのが象徴的だと思うんだ。
土星は太陽系の一番向こう。その向こう側は未知。遠い遠い自由への憧れが「囲い・制限」の星、土星で刺激されるんだよ。
でも遠くには行けない、それが社会のルール、制限。ルカはシーモンスターだから。土星は課題、立ちはだかる壁。9ハウスの土星・・・!!!
もうひとつ、土星は父性。欠けた父性をどう補うか、母子分離のハサミとなる父性のチカラをどうやって働かせるのか、がテーマでもあるから。
ん~~~、お見事!!!!!
友情の亀裂
さてさて、ここでもう一人の主人公、アルベルトの表情のふとしたときの変化に注目してほしい。親友が、新しい友達ジュリアとどんどん仲良くなってって、なんとなくオモシロクない。
ジュリアとルカは全くそんなつもりないんだけど、アルベルトはちょっと疎外感を感じたり。兄貴分として頼ってくれていたルカが、ちょっと自分から離れていこうとしてる、それを感じとって。
アルベルトは「必要とされる自分」にアイデンティティを感じてたんだな。「俺がついてるから大丈夫だ!」って言ってあげられる自分、それがアルベルト自身を支えていたのかも。
そういうときどうにかしようって行動は裏目に出ちゃうんだよねぇ!!( ;∀;)衝突するルカとアルベルト。学校に行ってみたい、という新しい夢を見つけたルカ。二人でVespaに乗って自由になろうって約束は?とアルベルト。
このへんでルカにすこしずつ自我というか、意志の力が生まれてくるんだよね。衝突のおかげで。そんでもって、アルベルトに守ってもらって方向を決めてもらってばかりの自分は、母親の言うことを聞いていた自分と何も変わっちゃいないんだって気付く。
魅力的な作品は、それをいちいち「説明」しない!
一言の台詞だとか、目を泳がせるしぐさだとか、行間、文脈に含ませてる。
ルカ、初めてのケンカ。
アルベルトだから、親友だからこそケンカできたんだよなぁ。
カッとしたアルベルトは「シーモンスターが学校に行けるわけがない!受け入れてもらえるわけがない!」と息巻くわけなんだけど、彼の心の底にある「言いたいこと」ってのはソコじゃないんだよね。
ルールを伝えたいわけじゃない。あきらめろって言いたいわけじゃない。自分たちの関係が変わっちゃうのが不安で、必要とされなくなること、またひとりぼっちになるのが怖かったんだよ。
んもう!!!!アグリモニー!!!
※射手座のフラワーエッセンス
オレはなんも問題ねぇよ~ってすました顔したり、平気平気、ダイジョーブ!!!って明るく陽気に振る舞ったり。それが射手座の軽さなんだけど、それが本心を隠しちゃうってこともある。
不安とか心配を隠してしまっている人に寄り添うお花、アグリモニー。
自分自身の問題(さみしさとか辛さ)をはぐらかさずに、向き合う勇気をくれるお花。
あと、ケンカのときの「おれがいないとお前はなんにもできないだろ!」って感情はプラスしてバインかな。リーダーシップをこじらせたときのエッセンス。
ルカはアルベルトの小島(ふたりの秘密基地)に謝りに行ったとき、はじめてアルベルトの孤独に気付いた。なんでひとりで小島に住んでるのか。
ケンカして、謝りに行くことを決心したルカの表情の変化にも注目ですよみなさん!!ワクワクを見つけてどんどん外の世界に興味を持って行ったあの表情の変化もステキな描写だったけど、ここでももう一段階変化がある。
あの影がちょっと薄い感じが変わった気がするの。生命力が濃くなったというか。
ひとつの立ち位置からしか見えてなかった世界が、他の視点を知るようになる・・・これぞ、水星。今まで自分がどうだ、ってことしか考えてなかったルカは、アルベルトから見た世界の存在にも触れる。
ひとりでレースに出る
ジュリアは二人がシーモンスターであることを知って、レースをやめることをすすめた。見つかったらどうなるか、を心配して。二人の正体がなんであれ、大切な友人であることに全く変わりないってのがジュリアの愛すべきところ。(最初はビックリしちゃったけど)
ジュリアが欲しいのは「勝利!!」ただそれだけ。
勝って、どうするの?と聞くルカに、勝ちたいだけよ!と笑顔で答える松岡修造系のアツイ牡羊座女子。ジュリアにとって、勝利を手にすること、存在を知らしめることが「居場所」になる。
牡羊座って、最初のサイン。無から有の存在に自分を押し込むエネルギー。そこに存在意義がある。姿を表す、それが自分を認めてもらえる、居場所を感じられる条件なのかも。
ひとりでレースにでることにしたジュリア、そしてレースに現れたルカ!!なんと、ルカもひとりでレースに出る。ひとりで挑戦する、ってのがルカの脱皮のカギだったのかも!
誰かに引っ張ってもらって助けてもらうことを期待するんじゃなく、自分一人で何かに挑戦する意志。1ハウスのキロンかな!!これを乗り越えたら向こうに行ける!!!土星の壁を越えて自分で未来をつかみとるんだ!!
んで、レースは水泳、早食い、自転車。
町中の人が見てるレース、バレたら一巻の終わり!!しかもルカのパパママもルカを探して連れ戻そうと紛れ込んでいるときた。もちろんちょびひげは意地悪してくるし(◎_◎;)さあ・・・どうなる?!!!
思いっきりネタバレ、最後まで行くよ
んで!水泳、早食い、なんとかクリアして自転車競技・・・トレーニングではビビりまくって「やっぱり無理!!絶対むりだよ!!!」だった、下り道。。。
その最大の難関、坂道の頂上に到着した時に・・・なんと、雨が降ってきた!!!!!濡れたらシーモンスターになっちゃう。ひさしの下でやんでくれ、やんでくれ、って祈るけど雨脚は強まるばかり。
ここで感動的だったのが、坂の下から大きなパラソル傘を持って駆け上がってくるアルベルトの姿・・・・( ;∀;)
ルカーーー!!助けに来たぞーーー!!!って。
んで、ちょびひげが、んまー意地悪にアルベルトを突き倒すのよ!
道に倒れこんだアルベルト。雨に濡れてみるみるうちにシーモンスターの姿になる。驚く聴衆。懸賞金がかかっているシーモンスター捕獲に熱意を燃やしていた(お金欲しさじゃなくてオレさまを誇示したいためかな)ちょびひげは、アルベルトを捕獲しにかかる。
やばいよやばいよ
でも、「ルカ!!お前は来るな!!!」ってやっぱりルカを守ろうとするお兄ちゃんアルベルト。いやほんと、素でいいやつなんだよ!!!
で、ルカは・・・アルベルトを助けるために自転車で坂を駆け降りる!!!パパママにも見つかるし、シーモンスターになってちょびひげに命を狙われるし、ギャーーーッ
もはや絶体絶命、のときに「悪の時代はもう終わりなのよ!」(これもジュリアが毎年毎年ちょびひげに投げかけていたセリフ)と男前すぎるジュリアのアタック!!!
ここでね、正義感と怒りに燃えたパワフルな顔と叫び!!じゃないのが、いい。ジュリアはこのセリフ、自分に言ってるのかな。
とにかくレースで勝つ!!ことだけを考えて頑張ってきたジュリア。親友二人のピンチ。そして・・・
このセリフを言った時の表情、どんな感情だと思う??ぜひ他の人の感想も聞きたいところッッ(♡∀♡)!!
ジュリアのおかげでちょびひげを振り切って、このまま自転車で群衆突っ切って海に飛び込んで逃げられる・・・でも、ジュリアが・・・!!!!
ルカは自転車を放り出してジュリアの元に駆け戻る。
シーモンスターハンターのジュリアパパはその姿を見てモリを手にして二人を追う。
ジュリアの両肩を支えるシーモンスターの二人を見て、パパはハッとするんだけど、そのときアルベルトは目をそらすんだよね。ルカとジュリアはまっすぐパパを見てるんだけど。
ジュリアパパに向き合う時のアルベルトの表情が、ほんとイイ( ノД`)。!!!!
裏切ってしまった、期待に応えられなかった・・・そういう後ろめたさ。アルベルトにとって失われた父性が、ジュリアパパなんだよね。お互いに特別な存在になりつつあったことをほのめかすさりげない描写が、イイ。
そして復活したちょびひげと対峙する3人。
「ぼくはおまえなんかこわくないぞ!!」ってルカ。
あの怖がりのルカがよ・・・(´;ω;`)ウッ…
「そうかい、でもおれたちゃお前がこわいんだよ!モンスターめが!!!」みたいなことを言うちょびひげに、「モンスターなんかじゃない!!」と声を荒げるジュリア。
そこにジュリアパパ、そしてルカパパとルカママ・・・
ルカママとジュリア
直接絡むことはなかったけど、ルカママとジュリアは、グレートマザーの両極なんじゃないかって思う。ルカママも冒頭からちょいちょい負けず嫌いで勝気な性格をのぞかせてた。ジュリアとすごく似てる、牡羊座女子。(キャラクターとしては全く違う存在だけどね!)
最後にルカにかけよって「最後までよく頑張ってニンゲンたちを蹴散らした!!」(笑)「I'm proud of you(誇りに思う、英語圏ではよくつかう子どもに対する褒めコトバ)」って言ってるからね。
もちろん死ぬほど心配したのよ!!!てめっちゃ怒ってるけど(笑)ルカの頑張りもちゃんと見て、それを認めてくれた。
ジュリアはどっからどう見ても技量不足な二人なのにチームに迎えて、鬼コーチっぷりを発揮してトレーニングした。受け容れて、養い育むっていうグレートマザーの一側面。成長を信じてそれを支える母的な役割。
ジュリアとルカママが絡むのは、このレースの最後で視線を交わしたこの瞬間だけ。でもこの瞬間に、このストーリーの根底にあるグレートマザーが乗り越えられたんじゃないかな。
ルカママの人間敵視は、蟹座(母性)の排他的な性質っぽいよね!身内のためならどんな危険も冒すけど、外のやつらは忌むべき敵っていう。笑
エンディング・・・最後の最後まで細かい物語!!
そういえば、あのキャラもまさかのシーモンスター?!ってのが面白かった(笑)おばあちゃんも登場。受け容れられない存在って思っててもさ、案外街にまぎれてて、仲の良いあの人だったりするのかもね(^_-)
ジュリアのうちでパスタをごちそうになるシーン。
ルカママは子どもたちの嬉しそうな姿を見て、そして想像もしてなかった展開に感動しつつも、それでもやっぱり心配なものは心配。息子はシーモンスターで、実際に殺されそうになった。
そんなルカママにおばあちゃんが言うコメント。
あの子を、受け入れないものはいる。
でも、受け入れてくれる者もいる。
ルカはもうちゃんと見つけてるよ。
みんながみんな、受け入れてくれるわけじゃない。誰もかれもに愛されるわけじゃない。それでも、そんな自分のままで好きでいてくれる人もいる。ダイジなのは、みんなに受け入れられることじゃなくて、受け入れてくれる人を見つけること。
そんな大人たちの会話をよそに、子どもたちも、これからどうするの?ってハナシをしてる。夏休みが終わって学校に行くジュリア。学校で学ぶことに強く憧れるルカの寂しそうな表情を見て、本を譲ってあげると言うジュリア。
喜んで「アルベルト、行こう!」とジュリアの後を追うルカに、一瞬寂しそうな顔をしたアルベルト。ここでVespaと二人を見て・・・ここの表情の変化も、見て!!!!!
学校に行きたいってルカに言われたことがきっかけでケンカして、一度バラバラになった三人。アルベルトはきっと、頼られてないと存在意義がないって依存から抜け出たんだな。ちょっと力が抜けた感じ。
夏休みの間だけ、パパの街で過ごすジュリアは、電車でママの街に帰る。このファミリーのアンバランス(母性欠如)が、父性欠如のストーリーのアンバランスを補う構造なのかな!
やや、すごい。すごいよ、土星。
月と土星の物語だよ。
最後まさかのアルベルトの粋な計らいも、素敵すぎる。
この最後の母子分離シーンが、見るたびに(映画3回見た)(´;ω;`)ウッ…泣いてしまう。息子よう。。。。
そしてアルベルトとルカの別れシーンも(´;ω;`)ウッ…
二人の夢の手書きVespa。ケンカして破られたその絵はテープで貼り直されてて。あのVespaのポスターの裏に、アルベルトの孤独の秘密があったってのもニクイ演出。
「ブルーノがまたなんか言ってきたらさ、それをオレだと思えよ」
「でも・・・君はひとりで大丈夫なの」
このセリフも、ルカが自分の視点だけじゃなくて他人の視点でも世界を見られるようになってることが分かる。こわいコワイ言ってたときって、自分から見た世界だけに気を取られてたわけで。
お前が、オレを島から連れ出してくれた
そう・・・・!!!アルベルトも、「オレがこいつを助けてやってるんだ。狭い世界から連れ出して自由にしてやるんだ」じゃなくて、自分が助けられていたことに気付く。辛かった自分に向き合って、それを乗り越えた。
最後に晴れ間の光があの小島に指しているのが、たまらなく美しい。。。。
エンドロールのお楽しみ
エンドロールのイラストが超キュート♡その後のそれぞれの生活が垣間見れて、すんごくほっこりする。みんなそれぞれに、新しい生活をしている姿。
気になるアルベルトのその後が、スピンオフになってるんだけどね・・・
このショートフィルムも号泣(´;ω;`)ウッ…
アルベルトの父性の欠如と、ジュリアパパとの関係にスポットライトが当たってる作品。男の子と父親、このテーマもまた、イイ!!!!!
そして青春のあのクワーッとくるアツイ感動を感じたいときはこれでしょ、これ!!これをカラオケで歌ってたって人は同年代(笑)
あーーーーー、カラオケ行きたい。友達とあそびたい。
私の射手座エッセンスと、少年心が激しく揺さぶられた映画《Luca》でした。青春系映画、もっと探そうかな(笑)
最近ピクサーアニメに泣かされてる私。
アニメーション映画を占星術でアツク語るシリーズ
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明日は月編ver.2.0!!新鮮なネタも集まっておりますぞ♡♡