先週?もっと前か?
ブログで書こう書こうと思って、そのままになってたやつ。
物理学者、寺田寅彦のエッセイ!
今思い出して、「あ、魚座だな…」って思ったの。
世界は怪異が満ちている。
それを昔の人は「化け物の仕業だ」と言ったけど、その化け物は今ほとんどいなくなった。科学の名のもとに。
でも実際は、不思議な現象をする化け物の存在は、科学の用語に名前を変えただけなんだけど。
あらゆる化け物に関する貴重な「事実」をすべて迷信という言葉で抹殺まっさつする事がすなわち科学の目的であり手がらででもあるかのような誤解を生ずるようになった。
これこそ「科学に対する迷信」でなくて何であろう。 科学の目的は実に化け物を捜し出す事なのである。 この世界がいかに多くの化け物によって満たされているかを教える事である。
なにもかも、説明可能だと思い込んでいるんだとしたら、それこそ迷信だ、と寺田は言う。
化け物がないと思うのはかえってほんとうの迷信である。 宇宙は永久に怪異に満ちている。
あらゆる科学の書物は百鬼夜行絵巻物である。 それをひもといてその怪異に戦慄せんりつする心持ちがなくなれば、もう科学は死んでしまうのである。