星よみに与ふる書

星よみの如く馬鹿な、のんきなものは、またと無之(これなき)候。

星よみのいふ事を聞き候へば

ホロスコープほど善き者は他に無き由(よし)

いつでも誇り申候へども、

星よみは星より外の者は何も知らぬ故に、

星が一番善きやうに自惚(うぬぼれ)候次第に有之(これあり)候。

 

『星よみに与ふる書』

なんちって。

歌よみのバイブル『古今和歌集』を「崇拝」する歌よみどもを痛烈に批判した、正岡子規の『歌よみに与ふる書』のパロディです(笑)

 

古今和歌集を「西洋占星術」に、「和歌」を「ホロスコープ」に置き換えて読んでみたら可笑しくて。正岡子規もまた、かつて古今和歌集に「崇拝」するほどにハマって、和歌を学び、そして歌をよむ一人であるんだから。

 

ただ自己が美と感じたる趣味をなるべく善く分るやうに現すが本来の主意に御座候。

 

そーゆーことッ!