下巻を借りてきて、読了!
歴史小説は、土台の知識がないと読みにくいものが多いけど、この物語は詳しい前提知識はなくても大丈夫だった。でも、あったらもっとオモシロイんだろうな。
江戸。戦国の世から、泰平の世へ。
武力ではなく文化で世を治める、時代の転換期。そのおおきな歯車をまわすチカラになったひとつが、「暦」。
「武力」から「黄金(資金)力」へって流れ。
人々を牽引するチカラが「火」から「地」にシフトした。
今まさに「地」から「風」へと価値観がシフトする転換期なわけだから、『天地明察』は今こそ読むべき小説なのかも。
「火」の価値観を、これまで大切にしてきた信念を、尊んできたものを、「斬り殺す」覚悟。そのうえに、新しい時代は築かれる。
いやぁ、胸アツ。
下剋上の価値観から、上を支える土台のチカラを重視する価値観へ。
じゃあ、これからの私達は?
生活の土台、文化のチカラ、食や住居などの豊かさを享受する時代から・・・
それを活かすことに、新しい価値を見出す時代になるんだろうね。
星はときに人を惑わせるものとされますが、それは、人が天の定石を誤って受け取るからです。
今日が何月何日であるか、ということの決定は、全ての物事の開始と終了を支配することに通じる。
今日が何月何日であるか。その決定権を持つとは、こういうことだ。宗教、政治、文化、経済―全てにおいて君臨するということなのである。
暦の術だぜ。。。