ホロスコープの円盤は12のお部屋(ハウス)に区切られていて、人生における異なる場面を表しています。
例えば4ハウスは「居場所、ルーツ」に関する場面。具体的にはお家とか、故郷とか、そう言った場所。7ハウスは「対人関係、パートナーシップ」10ハウスは「社会、組織」というふうに。
天体が在室しているハウスは、そのハウスに関連する場面が天体の持つエネルギーの通り道になるよ、ということ。金星であればワクワクしたり喜びを感じるエネルギーだし、火星なら行動力や押し出すエネルギーです。
ハウスが人生劇場の各シーンを表しているとしたら、天体はそこで演技する個性的な俳優さんたち。
ハウスの入り口はカスプと言って、そのハウスの雰囲気を表す重要なポイントになってきます。
人生劇場の台本で登場する12のシーンのうち、1ハウスのカスプは物語のタイトル、2〜12ハウスのカスプがそれぞれのシーンを表すサブタイトルみたいな。
それぞれのシーンがどんな雰囲気に設定されていて、配役がどうなっているのか、K君にモニターになってもらってリーディングしてみようと思います!
1ハウス=自分らしさ
1ハウスの起点(=1ハウスのカスプ)はAscと呼ばれます。タマシイの本質、としてこのブログでも度々紹介してきたホロスコープ上の重要なチェックポイント。だからAscは人生劇場のタイトル。
K君のAscはやぎ座の24度【修道院に入る女】・・・ストイックで清らかな決心を持つ主人公が出てくるのかな?ってタイトルの人生劇場ですね。本人は男性ですが。
主人公のキャラクター紹介でもある1ハウスは、やぎ座でスタートはしていますがほとんどみずがめ座で占められてます。なので、変わり者。タマシイの芯の部分(=Asc)では伝統を受け継いでそれを継承しよう、と思っているんですが、「組織<個人」のみずがめ座の価値観が自分らしさをつくっているので集団行動に馴染みにくい。
1ハウスに土星さんがいるので、自分らしくあることについて息苦しさを感じたり悩んだりしやすいかもしれません。土星さんからのメッセージ(みずがめ座2度のシンボル)は「予期されなかった雷雨」なので、それこそビリリッとショックを受けるような出来事が連想されますね。
K君の人生劇場の主人公はAscやぎ座を支配する天体=土星、なので、「こうあるべき」という押し付けられた常識を打ち破って(時にそれが反社会的だとみなされても)自分らしさを作り上げていく、そんなストーリー設定です。
でも自分からガンガン行動を起こして変化を起こしていく星回りじゃないので、結構受け身な感じで、人の縁に身を任せて展開していく台本になってます。
2ハウス=価値ある物、所有物
掴み取る、蓄えるといった求心的(内向きに流れるエネルギー)な要素を表すお部屋。ってことで稼ぐ力や金運を見るのもここ。
K君、2ハウスに天体は無いので役者がいないわけですが、2ハウスの入口、カスプがうお座なので舞台背景はうお座的な設定。現場監督は海王星が担当しています。
もんやりぼんやりしてますね。夢見がちというか現実感がない金銭感覚。
現場監督である海王星が見えない世界(=12ハウス)に引きこもっているので、お金の使い道も追跡できない。気が付いたら気が付いたら海の泡のようになくなる貯蓄・・・そもそも貯金なんて概念がないK君らしい2ハウス。(笑)
K君の2ハウスのシンボルは「岩の上に横たわっている十字架」、なので本人にとっての価値あるもの、はハッキリしているのかもしれませんね。お金そのものよりも、お金を使って得た「心地よさ」を重視するから、はたからみると「現実感のない金銭感覚」なのかも。
3ハウス =身近な場所や人とのやりとり
身近な人とのやりとりであればコミュニケーション。場所のやりとりってのは移動、交通。自分のタマシイ(1ハウス)、肉体(2ハウス)からその先にある身の回りの出来事ですね。
K君は2ハウス~4ハウスまで天体が空っぽなので、舞台背景だけ見ていきます。3ハウスのカスプはおひつじ座の16度「日の入りに踊っている妖精ブラウニー」。妖精ブラウニーは西洋の座敷童的な存在だそうです。
なんとも陽気で呑気な雰囲気。3ハウスの半分は牡牛座なので、マイペースなコミュニケーションスタイル。3ハウスの現場監督は行動力を司る火星なんだけども、君は君、ボクはボク、でバランスを取ろうとする天秤座の性質を持つ火星さん。結構冷静に周りを見て行動するので、あんまいグイグイ来ない感じです。
4ハウス=居場所、ルーツ
最初に身を置く小さな社会集団、ってことで家族・家庭環境もこのハウスに当たります。K君の4ハウスのカスプは牡牛座の16度、シンボルは「神秘を暴こうとする老人」。物質的な豊かさを重視する牡牛座ですが、精神的な豊かさとはなんぞや?!とちょっと心が揺さぶられているシンボルです。
K君は祖父母と同居していたので、もしかしたらおじいちゃんおばあちゃんから「豊かさ」に関して何か気付きを得ることがあったのかもしれません。
現場監督は結構派手目な金星さん。遊び歩いて~、ボキッと折れて~、懲りずに遊び歩いて~、でも憎めないキャラクター。
5ハウス=自己表現
一つ前のハウスでは「自分=うち」という集団の一部として自分があったんだけど、ここで「自分は自分」と打ち出します。
趣味とか、創作行為、個人の楽しみを表します。自分を楽しむという点では「恋愛」もこのハウスだし、生み出すという意味で「子ども」もこのハウスの象徴です。
K君の5ハウスのタイトルは「矢で満たされた矢筒」、そしてこの舞台には月が登場します。 5ハウスはまるまる双子座、多趣味でフットワークが軽いので、一つの趣味を徹底的に極める前に次のことに興味が向いちゃう感じです。数うちゃ当たる、打て打て弓矢。
月があるので、そうやってあちこちで楽しみを見つけることがK君の癒しにもなっている様子。
現場監督の水星さんはK君の知性担当ではあるのですが、知性的ではない(失礼!)キャラクターなので、趣味も見栄え重視な感じです。
6ハウス=役割を果たすための自分
1〜6ハウスはホロスコープの下半分です。下半分は自分の基盤、プライベートな世界ですが、7ハウスからは外の世界での自分 対 他者を意識しだします。
その前段階である6ハウスは「社会活動の中の一部としての自分」です。
なので、労働、雇用、奉仕、あとそこに密接に関わってくる健康問題が取り扱いテーマになります。
シンボルは 「船に掲げられる旗が、巻かれたり広げられたりしている」。自分の居場所だ、と思える場所かどうか・・・それが働くうえで重視するポイントになってきます。K君は6ハウスがすっぽり蟹座です。労働環境が「家族経営」的な雰囲気のところになるのかな。献身的な働きを求められる、とか。
7ハウス=人間関係
外の世界に出るとまず気になるのが人間関係ですね。自分がいて、自分とは違う相手がいる。相手がいるから自分の在り方も変わる。そこんとこをどう調整していくのかって姿勢がこのハウスの雰囲気からわかります。
恋愛ドラマであればここに天体が集中していたり、ドラマチックな仕掛けがあったり、台本も力入れて作り込んであるはず。
K君の7ハウスはなかなかに賑やかです。喜びの金星、知性の水星、拡大の木星がそろってます。K君のホロスコープはヒューマンドラマの台本だったんですね~。このシーンのタイトルは蟹座24度のシンボル「南から差し込む太陽に照らされたところにいる女性と二人の男性」。
7ハウス全体の雰囲気を見ると、蟹座の小さな身内的チームワークがキーワードになりつつも、しし座がすっぽり入っている様子からすると、自分はこう思う、ってのを曲げないガンコさが人間関係に現れる、とか。
ここにいる水星と金星はぴったり重なっていて、彼らのシンボルが「身だしなみの整っていない男」。これにはK君を思い出してつい笑ってしまった。楽しいと思えることには爆発的な集中力を発揮して、食べることも寝ることも清潔な身なりなんかも気にせずにのめりこんじゃう感じ。
それを木星が全肯定しているのを見ると、なんだかんだ助けてもらえたりかわいがってもらえる得な人ですよK君は。ただし!冥王星がそんな水星・金星コンビを見張ってますからね。調子に乗ると唐突にボキッとへし折られる痛い思いもしちゃうかも・・・ですね。
冥王星は10ハウスにいるので、「社会的な役割とか立場を意識せい!!」という重圧をかけてくるか、社会人として挫折を経験することで人間関係がやんなっちゃったり、ってことが考えられます。
7ハウスの現場監督は月。人間関係で悩んだときは、趣味の世界に没頭することで回復できます。
8ハウス=人間関係の深い深いやりとり
濃密な昼ドラなら7ハウスは序章でこっちがメインですね。表面的な人間関係から先に進んだ、突き詰めた「わたしとあなただけの世界」、なので結婚後の生活だとか。
性、死などタブーと言われる分野もここ。特別なやりとりって意味では「契約」や「依存」もここの取り扱い範囲です。
太陽と火星がここにいるので、何かと縁の深い分野になりそうです。もらい運の良さ、でもあるんですよね。人から何かをもらうことに何のためらいもない、むしろそのために行動力を発揮できちゃうパラサイト気質(笑)
シンボルはおとめ座7度「ハーレム」。なんとまぁ、K君の愛され運の強さがうんと出てるシンボルでした。
9ハウス=遠い世界の希望を見つめる眼差し
自分にとって遠い世界、具体的じゃない世界です。物理的に言えば海外とか外国語になるだろうし、精神的に言えば思想や哲学も遠い世界の希望です。
遠い世界の希望は結果や結論がすぐに見えないモノ、スポーツやギャンブルも当てはまります。
シンボルは天秤座16度「流されてしまった船着き場」。こうありたい、追い求めたい、みたいな未来の理想や希望がはっきりつかめず、漂流状態になる舞台背景です。役者のいないシーンなので、K君自身はそこまで気にはしないでしょうが。
ここも現場監督が金星なので、いろんな人との交流を通して9ハウス的な内容は影響を受けるようです。
10ハウス=大きな社会組織
ホロスコープの頂点、10ハウスの入り口(カスプ)はMCと言われる特別なポイントです。社会で背負う看板、ライフミッションを表すので天職についてみるのもここ。
K君のライフミッションはさそり座16度「いきなり笑顔になる少女」。ふっと笑みがこぼれるような、自然体で喜びを受け入れられる状態であること、もしくはそれを作り出すことが今世のK君のタマシイが目指していることです。
10ハウスには冥王星が鎮座しているので、カリスマ的な才能でそれを背負うのかもしれません。冥王星からのメッセージは「豪華な秋色の森」。命のサイクルの盛り上がり、起承転結で言う「転」を示すシンボルですね。
K君は食に関する仕事をしているので、冥王星の司る「生と死」を意識することが求められているのかもしれません。食べることは生きること、生きるために他の命をいただくわけなので。
食を通して命を繋げる、誰かを笑顔にする。それが今の仕事を天職にするカギのようです。
11ハウス=理想の追求・横のつながり
10ハウスが組織・縦社会の最終地点だとして、その次の段階はローカルな組織を超えたグローバルな視野を持つお部屋。肩書を超えた繋がり、人脈だとか、未来をよりよくするための学びの場を表します。同じ志を持った集団、グループ活動なので、趣味のサークルとかもこのハウスの管轄です。
K君は11ハウスがいて座9度なのでシンボルは「階段で子どもたちを連れている母親」。現場監督は7ハウスにいる木星。いろんな人と交流することで、「こういう人ってかっこいいかも」と理想を描けるようになり、誰かの手ほどきを受けながら学びを深めたり成長する機会を得られるようです。
12ハウス=目に見えない世界
人目にさらされない部分、ということで死後の世界まで描かれるのがホロスコープ!実際に死んでいなくても(笑)例えば隠居生活や入院、精神世界や潜在意識、インターネットとか実体のない世界もこのハウスです。
やぎ座の1度「認識を求めるインディアンの酋長」 がシンボル。K君のかかえる「秘密」はすごく現実的、社会的な立場に関すること・・・かもしれません。なにせ秘密なので、深入りしないであげたいところですが。
天王星と海王星が12ハウスに隠れているので、K君にとっては結構縁のある世界のようです。電波の天王星が隠れた場所にいる、ってことでインターネットの世界で天王星の示すシンボル「人の手から餌をもらうアホウドリ」的なふるまいをしているんじゃないか、と。天王星は8ハウス太陽と連携しているので、天王星が動くことでもらい運にもいい影響を与えてます。餌もらってるしね。
海王星は夢見、スピリチュアル担当なのでこの世界ではイキイキと活動してくれそうです。海王星のシンボルは「小児病棟にあるたくさんのおもちゃ」。名乗りを上げずに社会貢献をすること、ひっそりとボランティア的な行為をすること、誰かを笑顔にするために心砕くことのできる優しい人なのかもしれません。
現場監督は土星さん、アイデンティティを示す1ハウスにいます。自分らしさを考えるときに、 この「人目に触れない世界」での自分の行いを振り返ることになりそうです。
まとめ
K君を思い出しながらリーディング、面白かった。本人にリンクを送るけど、果たして彼はこの最後の文章まで読むだろうか?(笑)