『鎮魂』の技術と、『12』のハナシ

 

夢は、意識と無意識をつなぐ「橋」ってハナシから・・・生と死、あっち側とこっち側の境界線、それを繋ぐトリックスター的な存在について書いた前の記事。

 

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そこから思い出した、もひとつオモシロイ話!!

 

 

日本語でも古代エジプト語でも英語でも、同じものを全く正反対の言葉で表現したり、全く正反対な性質のものをひとつの言葉で表現したりすることがある。

 

これは内田樹せんせの本の締めくくりに書いてあったことなんだけど。 

 

「腐敗」と「発酵」って、どっちも腐ってる状態なんだけど、受ける印象が全然違う。いや、表現しようとしている印象が違うのか。発酵してるっていうと身体に良さげだけど、腐敗してるって言われるとそれだけで不快な悪臭に感じる(笑)

 

ちょっと昔の「手前」ってのはYouとMe、正反対のものどっちも指す言葉。古代エジプト語で「ケン」と言うと、大きいものと小さいもの両方の意味を持つらしい。

 

正反対の意味、印象をどうやって使い分けるのかと言うと、それは文脈。捉え方を変えれば、正反対の存在になってしまうコトバのマジック。

 

ラテン語の「sacer」は、聖なるもの「sacred」の語源なんだけど、この言葉には「呪い」や「恐ろしいもの」「穢れ」という意味も含んでいる。

 

聖なるものと穢れとか呪いって正反対の性質なんだけど、根っこというか存在感と言うか「絶対値」が同じなのね。(-5と+5は正反対にあるけど、絶対値は同じ5)

 

この本で扱ってる「邪悪なもの」は広い範囲で把握なものだから、オカルト的なナニヤラとかお祓い方法とか、そういうのんじゃないよ。それも含まれてるってのがオモシロイところなんだけど(笑)

 

※読書メモはこちら

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日本では「呪い=祟り」を「聖なるもの=神」として祀るでしょ。道真公とか、平清盛とか。それってのは、カテゴリー変換の知恵鎮魂の技術なんだ、って視点にシビレタ。

 

絶対値に対してピックアップするカテゴリーを変えちゃう。

-100ぐらいの恐ろしい祟りパワーを、100という絶対値だけを抽出して逆方向のカテゴリーで捉えなおす。+100の強力なsacred(聖なる)パワーになっちまうってわけ。

 

学問の神様とか、勝負の神様とか。

 

ってことは・・・

絶対値が存在そのもので、+とか―は文脈で変わる「印象」ってことになる。

 

天使とか妖精を見たい♡(でも怖いものはイヤ・・・)

ポジティブだけな人生がいい♡(ネガティブには蓋をする)

 

それだと「存在そのもの」は掴みきれないよ、ってことになる。

そんでもって、蓋をして隠して切り捨てていった「亡霊」は、見えない世界に放り込まれる。見えない世界=無意識の世界は、ふとした拍子に意識上にのぼってくる。

 

そのインパクトたるや。

 

私たちは、いまを生きるために過去の自分をどんどん切り捨てています。
切って、捨てて、殺した自分がいる。

(中略)

普段は思い出さないような過去をそのままにしておくと、
あるときその思い出が自分に押し寄せて
自分の人生を駄目にすることがあるそうです。

 

 

河合隼雄せんせは、「物語」に鎮魂を見つけた。

 

人は、生きていくうえで難しい現実をどうやって受け入れていくかということに直面した時に、それをありのままの形では到底受け入れがたいので、自分の心の形に合うように、その人なりの現実を物語化して記憶にしていくという作業を、必ずやっていると思うんです。

 

 

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その物語編集を眠っている間(無意識)にしてくれている家庭が、。なのかな。

 

物語を持つことによって初めて人間は、身体と精神、外界と内界、意識と無意識を結び付け、自分を一つに統合できる。

人間は表層の悩みによって、深層世界に落ち込んでいる悩みを感じないようにして生きている。

表面的な部分は理性によって強化できるが、内面の深いところにある混沌は論理的な言葉では表現できない。

それを表出させ、表層の意識とつなげて心を一つの全体とし、更に他人ともつながってゆく、そのために必要なのが物語である。

物語に託せば、言葉にできない混沌を言葉にする、という不条理が可能になる。

 

生きるとは、自分にふさわしい、自分の物語を作り上げて行くことに他ならない

 

 この「物語」ってやつが、自分の世界の中だけじゃなくて、他の人の世界とつながる「橋」にならんだろうか??と考えて練っているのがこの【星の読書会】って企画。

 

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まだまだ、試行錯誤ちゅう。

 

 

 

それと、「12」について。

12

ユングの「12元型」、フラワーエッセンスの「12ヒーラーズ」、占星術の「12サイン」、時間の「12進法」・・・この12って数字はどこから出てきたんでしょう?

 

私は姉姉からのクエスチョンに「気持ちいい数字だからじゃない?」って、よく考えたらまたまた「誰も共感できない」回答をしちゃったんだけど(笑)

 

占星術のルーツになっている西洋哲学に、プラトン立体とか、ピュタゴラスの思想ってのがある。宇宙の秩序を「数」に見出すぞって思想。

 

ほれぼれするような秩序を示す「数」を具現化したカタチが、正多面体

 

正多面体、またはプラトン立体とは、すべての面が同一の正多角形で構成されてあり、かつすべての頂点において接する面の数が等しい凸多面体のこと。正多面体には正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の五種類がある。

正多面体 - Wikipedia

 

神聖幾何学とかフラワーオブライフとかああいうのは、この「宇宙の秩序(真理)を示すカタチ」を平面図に落とし込んだもの。

彼ら古代哲学者たちは、「宇宙はどうやってできているのか?」仕組みを知りたかった。それで「宇宙(万物)は水でできている!」「火だ!」「空気だ!」「いや・・・4つの元素だ!」というふうに発達していったようです。

 

哲学をフランクに、哲学と思わずに(頭使わずに!!!)楽しめる漫画!

擬人化系とか萌え系は別に好きじゃないんだけども、 読んでみたら意外に面白かった!思想の内容、逸話までキャラクターに組み込んであるから、注釈とか参考文献なくてもザックリ古代哲学を把握できちゃうからスゴイ。

 

ほいで、正多面体の五種類はおなじみエレメントにもそれぞれ結び付けられてるのです。このエレメントは、占星術のあのエレメントと同じ分類。

 

Tetrahedron

正四面体=火

 

Cube

正六面体(立方体)=地

 

Wrenholt_Octahedron_5783

正八面体=風

 

Icosahedron

正二十面体=水

 

「あれ・・・正多面体って5種類あるんだよね?エレメントは4つなんだけど・・・」とお気づきの方、その通り!上には正12面体が出ていない。

 

Dodecahedron

 

このへんがオモシロイところなんだけど、正12面体は「メンバー限定」コンテンツだったそうで、その存在は極秘だったんだそうな。めちゃんこダイジってことよね。

 

これが、第五元素

 

アリストテレスは「第五元素は神々の素」だとか「エーテルと同じもの」と表現しているらしいんだけど、どうかな。ってか、エーテルってなに???おしえてwikiせんせー!

 

古代ギリシャにおける輝く空気の上層を表す言葉であり、アリストテレスによって四大元素説を拡張して天体を構成する第五元素(羅: quintessence)として提唱された。これはスコラ学に受け継がれ、中世のキリスト教的宇宙観においても、天界を構成する物質とされた。

人が死んだ後に魂がたどり着く永遠の汚れのない領域

地上の死すべきものの世界に対して、永続的な世界

あっち側(あの世、神の世界、異界)の世界を満たす要素。日本で言う、「常世(とこよ)」ですな。

 

「つねに輝きつづけるもの」を意味しており、そこから消えることのない空の輝き

大気の上の炎、「穏やかかつ希薄で、一面に均一に広がるもの」と表現し、暗く濃く重い大地の物質と対比した

これは宗教的なルールで、神が絶対的に「上位」の存在で、地上がクズだってことを強調しないといけないからだね。

日本的感覚だと、常世の対になるワレワレの世界は「現世(うつしよ)」。上でも下でもなく。うつしているって捉えるのがオモシロイ。常世の鏡が、現世。

この世は影ですからね。

 

魂とはアイテール(エーテル)とアーエールとの混合物だとされた

常世と現世の素材をミックスして、タマシイができる。それを現世の器に詰め込んで、人が生まれる。これもオモシロイ発想!

 

もともとは物理法則をケンキューするために生まれた仮説(光を伝達する仮想上の媒質の名称)だったけど、そっちの分野では捨てられてしまった存在。でも神秘系の分野で生き残った。(だってこんなオモシロイ発想なんだもん)

 

シュタイナーはエーテルを生命体、生命力体、形成力体と呼んだらしい。肉体からはみ出る生命力とか、エネルギーみたいなものかな。あ、オーラか!

 

5番目のエレメント、「5」!

昨日のレポート記事で「5」の境界について、書いたんだった。

5つめのエレメントは、あっち側に向かう橋でした(笑)

 

あ・・・正12面体って、五角形でできてるよ・・・

ううむ。5と12。

 

そうそう、そいで「12」のハナシだった。

12って地球のリズムにフィットする数だと思うの。

 

時間のスケール、1年の月の数、時と暦で広く馴染んでいる数。天体のリズムにはばつぐんに相性がいい数が、12。月は1年で12回満ち欠けを繰り返す。

 

最も数学的に美しいのは、実は「12進法」だといわれています。「12」は「2,3,4,6」で割り切れるため、分数や小数の問題が生じにくいのです。

nazology.net

 

 

美しい「数」に宇宙の秩序を見出したい古代思想家たちにとっても天文学者たちにとっても、12ってのはバツグンに魅力的で神秘的だったんだろうと思う。

 


www.youtube.com

パイπ(円周率)を12進法にしたら神秘的なメロディに・・・(笑)

 

 

音楽の世界の平均率は12。キリスト教の12の使徒。12神、12サイン。

宇宙の神秘的なリズムを感じる数が、12なのかな、と思ったり。

時間とか暦はそういう思想から始まったわけだから。

 

 

創始者バッチ博士は最初に見つけた12種類のエッセンスを「12ヒーラーズ(12の癒し手)」としてカテゴライズしている。フラワーエッセンスも生まれは西洋だから、西洋的な「神秘」の捉え方が影響しているんじゃなかろうか!

 

心理学的なアプローチだから、ユング思想の影響もあるのかもしれない。

ユングは人間の心(特に無意識)の仕組みのプロフェッショナルで、心の象徴的パターン(人格)を12のカテゴリーに分類している。

 

12の元型(アーキタイプ・・・ググっても「占い」系の診断ゲームしか出てこないから、今度ちゃんと本買ってけんきゅーします!!

 

 

それにしても、姉姉のエッセンスから広がる世界の見識がすごい♡♡

アヤシイ世界に導いてくれた変態♡ひたすら尊敬♡(笑)