天命に安んじて人事をつくす

 伝統的(古典)占星術に衝撃を受けた。

現代の西洋占星術とは全く別物の「占術」というか「占星学」ってこういうことか、って衝撃。とにかくオモシロイ。現代占星術って、心理学の側面が強くて、すごく曖昧なところが多い。

 

今の占星術「当てものじゃない」ってスタンスが結構主流なんじゃないかな、と思う。内面を掘り下げるツールというか、自己分析のための手法というか。「それを活かしていくか」「自分で切り開いていくか」がメインテーマになっている。

 

それはそれですごくオモシロイんだけど、クラシカルな占星術の源流は、も~ガチで当てに行く占術だった。ぐるんと視点が回転したな~~

 

西洋(現代)占星術の「なんでそうなってんの?」って部分、矛盾、もやっとしていた部分、全部パワフルな根拠が示されている。これは、すごい。占星術がいかに自己中心的な視点に発展してきたのかを見せつけられた感じ。

 

今まで抱いていた

・伝統的占星術は昔の価値観をベースにしていて現代に当てはまらない

・吉凶をハッキリと出す昔の星の視方って、どうなの

って印象が、ものすごい勢いで引きちぎられました。とんでもない。

 

現代占星術は、「自分は」どうなの?「自分の」性格は?「自分から」見た世界はどうなってるの?から離れられない。それはジオでもヘリオでもそうなのかもしれない。

 

吉凶をハッキリだして、定まった気質、こたえを出す古典技術は、むしろ謙虚なのかもしれない。私たちは吉であれ凶であれ星の運行に含まれる一部でしかないと受け入れて、その上で「今」に集中する考え方

 

とても「易」っぽいなぁと不思議に思う。「調和」を重んじる古代哲学は西洋も東洋も同じってことか。時に乗ることなく、時に中(あた)る。易の理想は兆しを読み、「時中」すること。

 

starship.hateblo.jp

 

人事を尽くして天命を待つ、という言葉がある。

福沢諭吉の。

 

それに対して

天命に安んじて人事をつくす、という世界観。これが古典的な占星術の成そうとしていることで、易の言わんとしていることなんじゃなかろうか。

 

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 ★星に魅入られた天文学者たちが、キュウの上で繰り広げるイノシキのリレー!!

 

それが歴史的にいろいろあって、技術はほとんど失われてしまった。

例えるなら、緻密な計算と技術で受け継がれてきた宮大工と、お洒落で自由度の高いプレハブ建築。どっちが優れてるとかアカンとかじゃなく、全く別物の工法として、それぞれにめちゃんこオモシロイ。

 

1980年代くらいから、古典的な占星術を見直そう運動があって、今も参考にされている伝統的占星術のテキストはこのあたりに書かれた訳書がほとんどなのかな。一時期、伝統VS現代みたいな派閥対立が激しかったみたい。

この本はそういう流れがサクッと書いてあって楽しかった。

 

占星術に限らず、天文学&占星学&哲学が現代科学に吸収され引き継がれていく過程を俯瞰できる一冊、これもオススメ!!

 

で、古典占星術ガチで当てにいく技術ってやつに、興味津々な今日この頃。ふと思い出して引っ張り出してきたこの本。

 

アロマティック・アストロロジー

アロマティック・アストロロジー

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これは古典とか現代とか関係なく、占星術とアロマのブレンドについて書いてある本なんだけど、ベースでやったほうが理にかなってそうだぞ、と思って読み返してみた。

 

本書のケーススタディを真似っこして、練習してみる。

チャートから精油を選ぶ

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古典式に則って、ホールサインハウスで、7天体に絞って組み直したチャート。

 

1.四元素:体質、気質を表す

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トラサタは省いて、感受点(ACとMC)を追加して点数を計算。

  • AC、太陽、月 2点
  • 水星、金星、火星、木星土星、MC 1点

チャートルーラー(木星)は2点チームに入れちゃえ。

 

火(6点)地(4点)風(3点)水(0点)

 

火:HOT&DRY ⇒胆汁質

地:COLD&DRY ⇒憂鬱(黒胆汁)質

風:HOT&MOIST ⇒多血質

水:COLD&MOIST ⇒粘液質

 ★が多くてがない。胆汁質が強めで、粘液質が不足。

 

2.三区分:行動様式、変化の傾向

活動(4点)固定(2点)柔軟(6点)

 

3.チャート全体の形を見る

★凶星の土星、火星がどっちもドミサイル(支配サイン)でパワフル。

★星は地下に集中。

アスペクトで目立つのは金星と月のオポジションくらいかなぁ。

 

4.Ascのサインと支配星を見る:人生と気質、性質

Asc 射手座の最後の方の度数。精神性の向上を目指し、理想を追求する。

支配星 木星:6ハウス、牡牛座、逆行、オキシデンタル(あんまり調子の出ない位置)、恒星アルゴルと合(!!!)、金星とミューチュアルレセプション

 

木星はミューチュアルレセプションで金星と支えあっているから、パワーはある。

★パワーはあるけど、コンディションがよろしくない。パワーをストレートに発揮できる場が少ない。デフォルトでは根拠のない自信、ポジティブパワー拡大星を人生の牽引力にしてるんだけど、発揮しにくい状況が引き起こされやすそうだ。6ハウスは「外部からもたらされる厄介ごと」。

針葉樹案件が根強いのは木星逆行、もろもろの悪質コンディションの影響か。(笑)

★古典で扱う恒星、最強にして最凶のアルゴルとまさかの合(笑)闇落ち系主人公かよ(笑)爆発的な創造力といえばちょっとマシな響きだけど、抱きかかえてる自分も爆発するからね。

 

5.太陽:生命力

★王です、王。太陽はジブン国の王様、中心点。射手座の太陽だから火のコンディション強し。1ハウスにあるから自然体でのびのびと生命力を発揮できそう。

★Ascに合の上昇星だから、射手座の性質が印象的に前面に出る。自由気ままな感じ?

 

6.月:生命力の分配、生理学的な身体(循環、流れ)、心理

★月は7ハウス、双子座でペレグリン(ハウスに囚われない放浪者)。身軽な人間関係、パートナーシップ。深入りしない関係性を求める。

★満ちていく月相で木星と合だからコンディションはヨシ。

 

7.MC:世間から得る評価、仕事での振る舞い

★全体のバランスを調整する天秤座が満ちる度数。客観的な立場で場をコーディネートする。全体を把握してスムーズに事を運ぶ。

★ルーラー金星が1ハウスだから、自分の好きなことがあっちこっちにあって、それを統合したものが評価として見えてくるってことかも。

 

8.各天体の評価

水星:2ハウスの山羊座に合ってターム(影響力は強くないけど”関係者”レベルのチカラを持てるポジション)。オキシデンタル(力を発揮するには悪くない場)なんだけど、土星が近い上に火星となんとなーくスクエア。頭、しんど!!(笑)

金星木星とミューチュアルレセプションでキラキラしてる。昼の位置にあるから光は強くないけど、スピードがある。1ハウス、本人を表す星の一つ。なんだか楽しそう。

火星:強いね、牡羊座でドミサイル(本拠地)。鬼ヶ島にいる鬼。吉星の木星が「外部からもたらされる厄介ごと(6ハウス)」にいてくれてるから、その外部と繋がる場にいる火星は厄介ごとをチョキンチョキン切ってくれるだろう、と楽観的に見る。火星は諸刃の剣、切らなければ自分が切られる。月が身軽な関係性を求めているから、ここで火星を発揮しないと神経(水星)がやられる。

土星:これまた強い。私のチャートは2大凶星が揃いも揃ってパワフル(笑)山羊座のドミサイルで磨きのかかった厳しさ。でも太陽にコンバストされてるから、恐ろしさはやわらぐ。2ハウスは「自分の自由にできる富」、そこに制限がある。でも「財産(4ハウス)」ルーラー木星はチカラそこそこあるし、「パートナーの財産(8ハウス)」ルーラー月はそんな困ってる感じしない。ヒモ!!(笑)

 

精油ブレンド、宝石処方例

Asc、太陽、金星(射手座)を強める

(アロマ)オリーブ、アーモンド、ジュニパー、ヒソップ、ファー、ブラックペッパー、マジョラム

(ジェム)アメジスト、ジェイド、ホークスアイ、ラピスラズリ

木星(牡牛座)を元気にする

(アロマ)アーティチョーク、カルダモン、ゼラニウムマートル、ローズ、甘いフルーツ、イランイラン

(ジェム)銅、アマゾナイト、インカローズ、エメラルド、ダイオプテーズ、ロードナイト

火星(牡羊座)を鎮静化する&MC(天秤座)を活性化する

(アロマ)グレープ、コリアンダーパルマローザ、マートル、マロー、ローズオットー

(ジェム)クンツァイト、ストロベリークォーツ、ピンクトルマリンローズクォーツ

水エレメントを補充する

イランイラン(金星)、パルマローザ(金星)、クラリセージ(月、金星)、メリッサ(月、木星)、ゼラニウム(金星)、ダマスクスローズ(金星)

 

★ここから先はお手上げ~。アロマブレンドについて詳しい人に教えてほしい(笑)

パワーストーンのブレスレットとか作る時にも参考になりそうだ!