人間の最初のコミュニケーションは怒りで始まる。破壊的で攻撃的な衝動を、よりにもよって最愛の人に向けることによって、コミュニケーションがスタートするのだ。
3月のしめくくりの満月、私は自分の中にある「火星」に向き合わねばと思ったよ。破壊的で衝動的な、ニンゲンが生まれ持った残虐性。鬼舞辻󠄀無惨パート。
私身内に「こいつぜってぇサイコパス」って思ってる人がいるんだけど、ふとした時にその人と自分がめちゃめちゃダブって見えてギョッとするんだよね。昨日はそんなサイコパスレベルな自分の鬼舞辻󠄀無惨パートを自覚してかなり、メンタルダメージがあった。
トキの影響
満月だから、狼男的な血潮の動きがあったのかもしれない。
月は感情や無意識、本能的な部分、心の動き。太陽は意図するテーマ。
さて満月は、この2つの対象的なシンボルが「お互いを強調しあう」タイミングにあたる。180度向こう側、オポジション。
普段見えていない心の姿、本能的な欲求が太陽に照らされて全貌を顕にする…だから狼男、ケモノの顔が剥き出しになっちゃうイメージになるんじゃなかろーか。
心のみんながみんな狂暴で荒々しいもんじゃないだろうけど、普段心が抑圧されてる人はリミッター外れた時がスゴイからね。お酒飲んでひとがかわる、みたいな。
狂気的って言われるのは心ってやつが本来理性に従わないもんだから。それが自然な姿なんだけど。
そういえば、29日の満月は火星にドラゴンヘッドが重なっていた。
太陽も牡羊座(支配星を火星に持つサイン)で、結構存在感がある。
ドラゴンヘッドは今後の課題、時間軸で言えば未来、まだ行ったことのない場所に繋がるドア。
火星は4ハウス、身内、家族、ホームグラウンドね。
私はこの強力な磁力が「家族(4ハウス)に対する攻撃的・残虐(火星)な思考回路(双子座)」が「不可抗力的な立場(バーテックス=V)、社会的な責任感(山羊座)を意識して相手を見た(7ハウス)」ことが刺激になって(90度スクエア)発動しちまったぜ、って感じ。
実際には土星の縛り(120度)があるから目に見えた動きはない。抑えてもらってる。
あくまでも心理的な苦しさ。日本の満月図は月が7ハウスだけど、シンガポールのトランジットだと、月は8ハウス。心の底、隠されている深層部分に入ってるんだな、これが。
火星=暴力性、残虐性、衝動的な攻撃性
火星は、「凶星」と言われてネガティブに捉えられる。
でも私は、火星があるから命が生まれて、火星があるから愛が生まれるって側面をもっと見てもいいと思う。というか、その視点がなければ火星を「自分ごととして結びつける(火星エネルギーを自分のエネルギーとして活かす、自分の物語に組み込む)」のは難しいんじゃないかな。
生命(個)の誕生は、占星術的では「Asc(1ハウスの起点)」に書き記される。1ハウスは牡羊座のハウス。火星のエネルギーを「場」に映し出したハウス。
羊水の中の完全な同一感、安心感から自分を切り離す、羊膜を破る「暴力性」で生命は始まる。最初の境界線(分離)は、火星によって引かれる。
火星と生命、で思い出すのは吉野弘の詩。
I was born
確か 英語を習い始めて間もない頃だ。
或る夏の宵。父と一緒に寺の境内を歩いてゆくと 青い夕靄の奥から浮き出るように 白い女がこちらへやっ てくる。物憂げに ゆっくりと。
女は身重らしかった。父に気兼ねをしながらも僕は女の腹から眼を離さなかった。頭を下にした胎児の 柔軟 なうごめきを 腹のあたりに連想し それがやがて 世 に生まれ出ることの不思議に打たれていた。
女はゆき過ぎた。
少年の思いは飛躍しやすい。 その時 僕は<生まれる>ということが まさしく<受身>である訳を ふと 諒解した。僕は興奮して父に話しかけた。
----やっぱり I was born なんだね----
父は怪訝そうに僕の顔をのぞきこんだ。僕は繰り返した。
---- I was born さ。受身形だよ。正しく言うと人間は生まれさせられるんだ。自分の意志ではないんだね----
その時 どんな驚きで 父は息子の言葉を聞いたか。
僕の表情が単に無邪気として父の顔にうつり得たか。それを察するには 僕はまだ余りに幼なかった。僕にとってこの事は文法上の単純な発見に過ぎなかったのだから。
父は無言で暫く歩いた後 思いがけない話をした。
----蜉蝣という虫はね。生まれてから二、三日で死ぬんだそうだが それなら一体 何の為に世の中へ出てくるのかと そんな事がひどく気になった頃があってね----
僕は父を見た。父は続けた。
----友人にその話をしたら 或日 これが蜉蝣の雌だと いって拡大鏡で見せてくれた。説明によると 口は全く 退化して食物を摂るに適しない。胃の腑を開いても 入っているのは空気ばかり。見ると その通りなんだ。ところが 卵だけは腹の中にぎっしり充満していて ほっ そりした胸の方にまで及んでいる。それはまるで 目まぐるしく繰り返される生き死にの悲しみが 咽喉もとま で こみあげているように見えるのだ。淋しい 光りの 粒々だったね。私が友人の方を振り向いて<卵>というと 彼も肯いて答えた。<せつなげだね>。そんなことがあってから間もなくのことだったんだよ。お母さんがお前を生み落としてすぐに死なれたのは----。
父の話のそれからあとは もう覚えていない。ただひとつ痛みのように切なく 僕の脳裡に灼きついたものがあった。
----ほっそりした母の 胸の方まで 息苦しくふさいでいた白い僕の肉体---
そして最初のコミュニケーションが、愛情欲求や承認欲求の表現方法が、そういう激しいエネルギー(息子のベビ時代のギャン泣きを思い出すぜ…)をベースにして始まる。
コミュニケーションのベースには火星がある。
はじまりはもちろん理性(言語)じゃない。感性でもない。火星だった。
コミュニケーションと火星
「わたし」と「わたし以外」の関係性を表すのは、AscとDscを両端に持つ1ハウスと7ハウス。
コミュニケーション(つながろうとする本能)と暴力性(切り離そうとする本能)のジレンマが、7ハウスの天秤座と1ハウスの火星のパワーバランスで、それがそのまま「わたし」と「わたし以外」をイメージ(現実化)させる「関係性」になる。
それは♀金星と♂火星の関係性。
雌雄、陰陽、そういうことですな!
そこから愛が生まれて、新しい生命が誕生するわけ。
愛と調和(金星)とペアを組むのが、分離と暴力(火星)。愛と暴力は表裏一体。
「ニンゲンの残虐性に効くエッセンスを教えてください」というキモい問いかけ(笑)に、ゆうあさんは「人はみんなキリストでありヒトラーなんだ」って名言(エッセンスの作り手さんの言葉らしい)を贈ってくれた。カッコヨス。
炭次郎と無惨様は表裏一体。
タマゴ
そういえばジーザス(キリスト)の誕生(りぼーん)を祝うイベント、イースター。
ちょっと私は西洋文化について詳しくないんだけど。
今日は息子の初めての、幼稚園なの。で、初登園日がイースターパーティ。最初のほうだけ後ろから見てたんだけど、今はスタバでこうしてポチポチ自分時間エンジョイしてる。最高。
最初のアクティビティで目隠しをして触ったものを当てるゲームをしてて、息子、「えっぐ!!!!!(たまご)」って言って大当たり。ああ、嬉しそうにはにかむ笑顔見て母はほっとしたよ。。。
EGG、生命の誕生。そしてはからずも、りぼーん。
偶然の積み重ね、コンステレーション。
コンステレーション(constellation)=星座、布置、共時性
一見無関係なものどうしのつながりが、全体の中である「意味」を持ったものとして浮かび上がること。大きな視点での関係性を見出すこと。
タマゴの殻は、土星が守ってくれる安全圏。コンフォートゾーン。
土星は殻をつくるエネルギーで、天王星はその殻を打ち破るエネルギー。
啐啄同時(そったくどうじ)という四字熟語の故事を思い出した。
卵の中のヒナが殻をコツコツつつくことを「啐」、ちょうどその時、親鳥が外から卵の殻をコツコツつつくことを「啄」と言います。両者が一致してヒナが生まれることから「絶好の好機、またとない好機」を表す言葉として使われます。卵の中のヒナがつついている(啐)のを親鳥が気付かなかったり、つついていないのに親鳥が殻を破って(啄)もいけないのです。同時でなければなりません。
おおおおー!!これ、けっこうおもしろくない?!!
キロンはそのそったくどうじのポイント、裂け目を示してくれる惑星なんじゃないだろーか!!!
コンフォートゾーン(落ち着いた温かい卵の殻の中)を抜けるのは、辛いかもしれない。絶対まぶしいし、刺激が強くて痛みにすら感じそう。それは誰もが負う傷だし、トラウマでもあるかもしれない。
でもタイミングさえちゃんと逃さずに、恐怖と痛みを乗り越えれば、殻の外の世界で遊べる!!!
ゆうあさんが満月のワークショップで紹介していたエッセンスが「月」のプログラミングにめちゃめちゃ効きそうなエッセンスだった!!!あれはおもしろい。
↑月は最初にダウンロードした「思い込み」フィルターらす。RAS。
※RAS・・・脳が自分に必要だと思う情報をふるいにかけるフィルター機能(=世界を認識する色眼鏡)
土星に守られた月、月からはその先にある天王星は見えない(150度)位置にあるんだけど・・・殻の裂け目、キロンが今目の前にあるんだわ。
太陽とキロン、そして金星がガチッと結びついて。
火星のチカラがドアの向こう(ドラゴンヘッド)にいざなってくれる。
イザナミ(金星)とイザナキ(火星)で、りぼーん、です。
そうそう、『古事記』を読もうと思うの。
占星術ネタで(笑)