満月は【♈見る自分 VS ♎見ている対象】について語る。
オモテ(太陽)は3ハウス、ウラ(月)は9ハウス。
3×9は知性(学び)のライン。3ハウスがより強調されているから、未知の世界を探求するような深い学びよりも、等身大のインプット×アウトプット(身近な情報のやり取り)に注目だ。
縁の磁場の流れを示すノード軸も、9ハウスのテイルから3ハウスのヘッドへと向かう。こっちは蠍座から牡牛座。抽象的な本質を捉えるよりも、身近な具体例が好まれる。
ワタシの好みはとことん抽象化した「真実」の探求なんだけど、それだとウケが悪くなる(笑)
小惑星ベスタのコダワリ
このトキのドラゴンテイルの位置に、私のネイタル小惑星ベスタが合。
使命感と言えば聞こえはいいが、現段階でトキが浮かび上がらせるのは「終わらせるべきコダワリ」。頑固な執着ですな。
火と土の女神。火そのものっちゅうより、火を絶やさぬように守るかまど(土)のほうが本体かね。かまどは聖なる火が宿る中心部。土の守り手、要塞といえば土星。
ウェスタはギリシャ神話で女神ヘスティアに重ね合わされるんだけど、彼女の父は土星クロノス。父クロノスは「カマ(鎌)」を持ち、娘ヘスティアは「カマ(窯)」を持つ。母は大地の女神レア。
カマで刈り取る(分別する)ことで守護するのが、クロノスの父性的な要塞運営方法。全部包み込んで請け負うのが、レアの母性的な要塞運営方法。その両方を引き継いだのが娘ヘスティアの「献身的な」要塞運営方法。
聖なるかまどを守り抜くために無駄だと思われるモノは刈り取る。削ぎ落された要素は「犠牲」ともいえる。そこまでして責務を全うしようとする姿は「ストイック」にも映る。
私のベスタは蠍座「自らの良心に従い規律に反抗する兵士」。
私の守りたい聖なる火は「自らの良心」。ああそうか、最近のアレコレは火星案件だと思ってたけど、ここが刺激されて浮かび上がってたのか!!
規律って、おおもとには「善かれ」と思っての目的があるわけじゃん。兵士はそれを「善きこと」のために遂行する存在。でもそれは「慣習化(当たり前すぎて気にも留めない行動パターン)」することで、いつのまにか手段が目的になりがち。
それに気付くのは、そこから一歩離れた時。
一歩離れて改めて全体を俯瞰して見た世界が11ハウス。私のベスタはここにいる。
自分の中にも「慣習化」で見えなくなっていたことがある。それに気付いたときにどうするか。私はやっぱり、「良心」を優先したい。
ただ、「良心」に従うことでめちゃくちゃ「常識はずれな嫌なヤツ」になることもあるだろうね(笑)そこをちょっと見直さねばならんのだろうなってのがトキに浮かび上がってる。
Nベスタ × Tドラゴンテイル 合
Nベスタ × T土星 スクエア
Nベスタ × P月 スクエア
この部分ね。もともと私のネイタルはベスタと小惑星セレスがトライン。ベスタのこだわりはセレスの愛と共に発揮されるべきしろもの。
そのリマインダーになってる今回のトキの運び。
小惑星セレスが注ぐ愛
というのも、NセレスにはT木星、海王星、そんでもってMCが(今これを書いている時点で)合のタイミング。満月図だとMCは位置を変えるけど、今度はトラインの位置に来る。ね、強調されてるでしょ。
セレスもまた火星と木星の間にある小惑星帯に散らばる星の一つ。
火星と木星を繋ぐ、ってのもミソ。私的には。
木星は私の守護星でもあるし、私は自分の内にある強すぎる火星の矛先を、どうにかして木星に向けないといけない。そのためにこの火星を持ってるんだから。
その点も、トキのメッセージは抜かりないよ。
N火星 × Tキロン 合
T火星 × N月/N金星 スクエア
ずいぶん刺激的でしょう。
さてセレス。
象徴しているのはギリシャ神話の豊穣の女神デメテル。豊穣と飢餓を司る、生命の支配者ですな。そのあたり、冥王星を連想したんだけど、この感覚もあながち見当はずれじゃないと思うな。
だってセレスの記号は、鎌!!穀物を収穫する時に刈り取る鎌なんだけどね、それって、生を死に至らしめる行為じゃん。でもその死は、生のためにある。
ほんでもってタイムリーにアップされていたtekumuseチャンネルの、吉田俊道先生!!
吉田せんせは自然農法の人、腸や菌の専門家。
大昔に吉田せんせの本を読んでスンゲェ衝撃受けた。
菌や害虫は死を生に変える役割を担っている。ニンゲンは生を死に変える。ここに循環がある。どっちがいいとか悪いとかじゃなく、円環の一部の役割を担当している。
破壊と蘇生・再生、生死の采配を司るのは、冥王星。
冥王星要素をもつ、大地の管理人。生命をうみだし育てるチカラ、という点で「養育」や「母性」を象徴する小惑星。
となると、このエネルギーの規模的にフィードバック(生産性や見返り)なんてちっぽけなもん不要なわけで、そこに注がれる生命力は「無条件(無償)の愛」とも言い表される。
一般的なホロスコープの解釈的だと、「豊穣」の側面しかピックアップされてないけど、ひっくり返せば「飢餓」さえも生み出せるってことも留意しておきたい。だってデメテルの神話のオチだと、四季は彼女の感情の揺れ動き(愛ゆえの)で生まれたんだから。生命力が注がれ芽吹く春と、全てが死ぬ冬。
四季(生命力)を左右するほどの「愛を注ぐ対象」を指し示すのがセレス、ってところだろうか。
私のセレスは3ハウス、豊穣と飢餓が左右される大地は「やりとり」なのです。
シンボルが「降霊会を催す、物質化した霊媒」。ここにはない存在を、具体化するエネルギー。3ハウスだから、具体化ってのは言語化するってことだね。やりとりの対象は人と人っていうより、そういう「ここにはない存在」と「言語化された表現」を行ったり来たりすること。
そんなこというと「チャネリング」って言われるようなオカルト作業を連想させちゃうかもしれないけど、そうでもない。普段誰でもしている「(言語化されていないものを)言語化する」ってのは、全部そういうことだから。
私はコトバに愛を注いでおりますよ♡
まったく金にもならなくても、誰にも褒められなくても、「我が四季」を左右するエネルギーがここに注がれているんだろうなって感じる。
私のベスタが守ろうとしている聖なる火は、セレスの抱く愛なのかもしれない。
Nベスタ♏11ハウス × Nセレス♓3ハウス トライン
ベスタの守る理想(11ハウス)の良心を、例えそれが報われないにしても全肯定で育んでくれる要素がセレスってことかも。私は私の良心の味方でありたい。
そんなセレスに沁みこむトキのエネルギーが、トランジットの海王星×木星。合なんだけど、のしかかるとか押し出すっていうより、「じゅわ~~~っと気付かぬうちに滲みこんでいる」感じじゃないかしら。海王星だし。
木星×海王星のシンボルは「宗教的な組織が、ゆがんだ実践と物質化した理想による崩壊的な影響を克服することに成功する」。
私のベスタにもリンクしてくるね。彼女は反抗するだけだったけど、更にその先、「克服」するところまでいこうよ、って言ってる。だからベスタにはテイルで「ここは終わらせて先に進もう」って注意書きが貼られていたのか!
木星と海王星がパージ(浄化)するもの
宗教ってのは、生き方の精神的指針のこと。その組織は指針の標準を決める集団。手段が目的になっちゃってないか見直すイメージ。MCを指しているから、個人個人の信仰というよりは、社会全体で共有する「生き方の精神的指針=善なる方向に向かうための手段」のことね。
その木星と海王星が縁の磁場ノード軸を「調停」する位置にあるから、今この点を改めて見直すべきトキなのかも。
うーん、とはいえ満月図の月はその海王星・木星のメッセージが目に入りにくい「死角」に位置している。ハッキリとは見えないんだろうね。だからこそ、太陽のメッセージがヒントになる。
「想像力を通じて、一度失われた機会を再び手に入れる」
明らかになる課題
満月ラインに容赦なくぶち込まれているのが、冥王星スクエア。生と死、破壊と再生、無慈悲なブルドーザー。
これは太陽の言う「一度失われた」何かを指しているのかな。いったん完全になくしてしまった、死んでしまった何か。冥王星は12ハウスにいる。死者の世界だ。これから生まれる「胎内」でもある。
冥王星のシンボルは「紅茶占い」
間接的なメッセージを、「自分で読み取らなくちゃ」いけない。そのメッセージは直接的にはなんの脈略もないものを通して送られる。紅茶のカスと、私の未来、どう関係があるの?直接は何の関係もない。
直接関係がない、そんでもってわかりにくい。
インスピレーション、高次のメッセージを繋ぐ海王星は、月の死角にある。そのままじゃ、ただただ見過ごす。そんでもって、見つけたメッセージにほくほくしてるだけじゃダメ。
そのしるしを正しく読むことがダイジなわけじゃないんだな。
シンクロを見つけただけだと、何も現実は変わらない。
前兆に気付いて、自分で選択して、行動する。
満月ラインをぶつ切りにする冥王星と、それを調停する火星。火星は行動するエネルギー。シンボルは「ハンターから隠れるリス」。自分の中にいる、怯えたリスを探しに行くのかな?
逃げ出して隠れちゃったリスは、「一度失くしてしまったもの」の別の表現だな。危険な目にあったか、リスクを避けるかのために諦めたこと、辞めたこと、手放したこと。自分自身を意味する1ハウスの火星だから、そのリスは追放された自分自身だ。
小惑星ジュノーの尊厳
火星のすぐそばには小惑星ジュノー。ジュノーは恐妻女神ヘラのストーリーから、「権利の主張」に結び付けられる。主張といえば男性性ぽいけど、女性性の主張はちょっとエネルギーのニュアンスが違うかな。
女性性の「守り」の要素がベースにある。その守る対象が、自分自身の立場や存在感。
ちなみにベスタもセレスも何かを守ってるわけだけど、その守り方とか対象が違う。
権利の主張というと気が強く聞こえるけど、私はここでジュノーが表してるのは「リス」だと思うな!!隠れてるってことは、まだそこにいる。姿は見えないし、兆しを捉えようとしなければ見つけられないけども。
リスは怯えて隠れている、追放された自分自身。
でも、ちゃんとそこにいる。その存在を認めてあげて欲しい。
ジュノーのシンボルは「サナギから出てくるチョウ」。もうかたい殻に守ってもらう必要はないんだから。サナギと言えば変容、変容を示すのは冥王星。冥王星は一度死んだ者を蘇らせる、死を生に変えるチカラでもある。
つながってくるね。
シンガポール座標でのAscでは
ハウスとAsc/MCは観測者の地点で変わってくるんだけど、ここシンガポールの場合じゃAscは水瓶座。シンボルは「メッセージを運ぶ伝書鳩」。
そのメッセージがどうも抽象的(間接的で一見なんのつながりもないヒント)なんだけど、それを具体的な「情報」として落とし込むためには意識的に「兆し」を読む目(太陽)と、行動(火星)必要。
Ascのすぐそばで、土星は語る。(土星は水瓶座の元ルーラーでもある)
「男が自分の感情を克服して、自分の体験という観点から深い知恵を教える」
克服したい感情は、リスが身を隠したように、不安や恐れ、危機感。
不安と直感的違和感は違う。
これは表現が難しいんだけど、精神科医の名越せんせの言葉を借りるなら「不機嫌な時(不安な時)にとる選択は、たいていろくなことにならない」ってこと。
⇧ここでは浅い「直感」って書いたけど、これは直感じゃなくて煽動された感情のこと。感情を無視して頭で論理的に考えろって意味でもないよ。
直観はちゃんと、頭(思考)じゃなくて身で受け止めてるはず。
満月の少し先、「穀雨(太陽♉入り)」のトキの運びを読んだときも、そのハナシちょっと出てきたっけかな。
土星「男が自分の感情を克服して、自分の体験という観点から深い知恵を教える」はノード軸にブレーキをかけている。それは、確実に進むべき方向に進むため。踏むべきステップをしっかりと踏みしめるため。
土星はもともと水瓶座のルーラーだから、このチャートの副支配星。今は天王星がお役目を引き継いで、今回の満月図チャートルーラーにあたる。
水瓶座は牡牛座で水星と共にいて、割とおとなしいというか、慎重で丁寧な動きを表すシンボルが割り振られている。兆しを見逃さないようにブレーキをかける土星と、それから怯えるリス探しの姿勢にかかってくるのかな。
3ハウスで水星と一緒にいるから、言語化(理解)する働き。金星を探してる。隠れるリスは捨てられた喜び、いつかの金星だ☆彡
怯えたリスを、今度こそ迎え入れる準備をしておこう。
もう大丈夫!キミもここにいていいんだよ!って。