カンペキじゃなくていいんなら・・・どうする?
Encanto(ミラベルと魔法だらけの家)の登場する、マドリガル家の長女、主人公の姉は「パーフェクトでビューチフルな理想の娘」イサベラ。ふんわりしたピンクのドレス、身のこなし、ザ・プリンセス!なキャラ。
7:28でイサベラの紹介が出てくるよ🌸
美人な才女、姉イサベラと、平凡な妹ミラベルって対比。
私は女兄妹いないからわからないけど、ここは姉妹あるあるなんじゃないかな?妹視点でのコンプレックス、姉視点でのコンプレックスがそれぞれにうまいこと描かれてると思うだ。
妹は妹で、カンペキな姉に比べられるコンプレックスがあるのはわかりやすい。でも実際コンプレックスが根深いのは意外に姉の方なんだよね。特に、長女。
長女として、姉として、家族の期待とか周囲の人から向けられるまなざし(セルフイメージ)にがんじがらめになって、期待される以上にがんばってしまうでしょ、お姉ちゃん。
構造的には、もう一人の姉ルイーサと同じ。二人の姉はそれぞれに「お姉ちゃん視点でのコンプレックス」の一側面を描いてる。
ルイーサが外にエネルギーを向ける努力(私は大丈夫!)だとしたら、イサベラは自分の内側にある本音を抑えるエネルギーの象徴かな。
よきこと、褒められることや評価される基準を敏感に感じ取れる長女ならではの、そしてそれに応えることができちゃう能力があるからこその、悩み。
イサベラがミラベルに対してちょっぴりトゲのある態度をとるのは、羨ましいからなんじゃないかなー。だって、イサベラは一生懸命がんばってがんばって、がんばって自分(セルフイメージ)をキープしてるんだから。
それが現れるのが、必死に努力して保っているバランスを、ミラベルに「自己中」のひとことで片づけられてカッチーンときたイサベラの怒りの表現!!
これまた頑張ってる人アルアルだと思うんだけど、「いいよね~、出来の良い人は」みたいな皮肉言われるとってムカッとこない?(笑)こちとら必死なんじゃいッッ!!!て。
イサベラの魔法は、「花」を自由自在に咲かせること。
美の象徴だね!まさに!天秤座の金星!!!
天秤座の金星が暴走すると、その美は「予定調和」的なもんにがんじがらめになる。
整った美しさ、「キレイさ」ってのは基準のある美しさのこと。ってことは、想定内の表現になる。カンペキさにどれだけ近いか、ってのが「調和のとれた美」の基準だから。その基準は、どう見えるか、見られるかって客観的な(他人からの)視点。
天秤座は他者のまなざしを意識する7ハウスのサイン。
みんなの思い描く「美しさ」に合わせて、自分の声(好み、よろこび)を無視しつづけたのがイサベラの根っこ。金星ってのはそもそも、自分自身のよろこびの声なのに。
だって、金星が支配しているのは天秤座だけじゃなくて牡牛座もあるんだよ。そういえば、金星の牡牛座的な側面はないがしろにされがちなのかもしれない。
イサベラ自分自身の「美意識」「好きの感覚」「主観的な好み」の存在に気付いたのは、ミラベルのひとことにカッチーーーンときたから。
そんで思いがけずポコンッ!!と生えたのが、サボテン。
生まれて初めて、思いがけないモノを生み出したことに自分でも驚きモモノキのイサベラ。だって、これまで「想定内の美しいもの」しか表現したことがなかったから。
サボテンは「花」と言うにはパーフェクトとは言い難い、トゲがあって、アシンメトリーな植物。お花畑のプリンセスとはちょっと対照的な存在。
それって、誰かが決めた美しさの表現でもなく、自分自身が生み出した「something new(新しいもの)」。自分にも、新しい未知のものが生み出せる、それが衝撃だったんだろうね!!
そんでもって、「生み出す」ってのは女性性の象徴で、それって金星のヨロコビでもある。その驚きと、可能性と、自分に対する期待(これまでの他人からの期待しか視野に無かった)を歌ったのがWhat else can I do。
原題の直訳は「私はもっとなにができるんだろう!」なんだけど、日本語タイトルは「本当のわたし」。日本人ウケしそうなコトバ選びだけど、私は原題のニュアンスが好きだな。。。
この曲の中でおもしろいラインが
I'm sick of pretty
「きれい」なものにはうんざり
I want something true
私が求めているのは「ほんもの」なの
ここのtrue(ほんもの)ってのは、ウソじゃない自分の素直な「美しさ(好み、よろこび)を感じる心」ってところかな。
What could I do if I just knew it didn't need to be perfect?
カンペキじゃなくていいんなら・・・どうする?
ここで取り戻されたのが金星の牡牛座的側面。
私が美しいと思うもの。私は何に満足感を感じるのか。
牡牛座に向き合うサイン、裏表の関係にあるのは蠍座。蠍座ってのは、真実のサインだね。奥底にある欲望とか、タブー視され隠されるような深い深い部分にあるもの。
これぞsomething true(ほんもの)。
What could I do if I just grew what I was feeling in the moment?
今この瞬間に感じていることをそのままに育てられたら?
What can I do when you are deeply, madly, truly in the moment?
今この瞬間に、深くガッツリのめり込んで本気になれることってなんなんだろう
このin the moment(今ココ)を深く深く感じる、味わうってのが、牡牛座(今この場この瞬間で受け取る現実感覚)×蠍座(深い深い部分にある本音)ラインのパワー!!
もしかしたら、「好き」に素直になるってのはこわいことかもね。
新しく生み出すものが、これまでとは一変して「イイネ!」と評価されないものかもしれないし。
それでもくすぶってるもんがあるなら、出してみてもいいんじゃない?って思うよ。やる価値はある。そりゃあ、自尊心は傷付くかもしれない。でもヨロコビを求めるタマシイ本体は、絶対に傷付かない。
傷付くのは自尊心であって自分自身(タマシイ本体)ではない、ってのはBig Magicに書いてあったこと。これは重要なマインドセット。
これね、月を満たし金星を最大限光らせて、太陽のほうにむかって、火星の力を発揮するためのバイブルよ。そんでもって海王星も味方につけちゃうコツだって書いてある。
そうそうそう、愛の象徴である金星にピッタリだったのが、イサベラの「婚約」事件なんだな。後から見てて気付いたんだけど、思いがけないときに出てくる花の動きに注目!
サボテンだけじゃなくて、他にも「本音の兆候」は出てたんだなーって。(鼻・花パンチ!!!)
そういえば、金星逆行中だっけ?
だから出てきたのかな、このテーマ!!
Encanto占星術切り、ちまちまとまだ書きたいこといろいろ!