トキ読みの実況中継が楽しかったので、ネイタルの実況中継も。Aさんの出生図を公開許可いただいたのでケーススタディとして一緒に読んでみましょう☆彡
まずはざっくり下見
パッと見て分かりやすいのが、アスペクト。
複合アスペクトはどれもこれも覚える必要ないけど、こういう↑整った形の「図形」が生まれてたら注目しておく。Aさんのホロスコープだとひとつきれいな二等辺三角形があるね。
この三角形の「意味」はあとで紐解いていくから、最初はとりあえず「あぁ、こんなところに三角形」くらいのまなざしで眺めておく。
あ、金星はチャートルーラー(守護星)※だな。
※守護星(チャートルーラー)
Asc(上の図だとAC表記)サインのルーラー(支配星) のこと。
12サインにはそれぞれ支配星(ルーラー)が割り振られている。
一覧はググれば出てくるよん
守護星はチャートの主人公だから、この三角形もこのチャートの主要な「意味」を担ってるんだろうな。特にその守護星♀が三角形の頂点に配属されてるあたり、これはダイジなメッセージだろう。
この150°―150°―60°の二等辺三角形はYODと言われるカタチで、頂点は身動きが取りづらい配置になる。プラス、底辺を支える2天体が海王星と冥王星とゴツい顔ぶれ※であるから、ますます金星の不自由さを感じる。
※ゴツい顔ぶれ(トランスサタニアン)
天王星、海王星、冥王星は太陽系の最後の砦、土星(サタン)を超える(トランス)天体だからトランスサタニアンなんてトリオ名で呼ばれてる。影響力は外側の遠い天体の方が強く、内側は影響を受ける(キャッチする)側。
内側 ⇐=====⇒ 外側
金星は双子座の位置にある。双子座の性質に対応するのは3ハウス※だからチラッと3ハウスに目をやると、そこにYODの一角である海王星。あと、火星もいる。
※対応ハウス
12サインの1番目、牡羊座の性質を「場」で捉えた時に対応するのが1ハウス。2番目の牡牛座の性質が「場」として表現されるのは2ハウス。そんな感じでぐるっと12ハウスの示す「場」「環境」「状況」はサインの性質に対応している。
ここでは「意味」はまだ追いかけない。
ただ、3ハウスも賑やかそうだから「双子座に象徴されるメッセージが強調されているのかな」と仮定しておく。
双子座のルーラーである水星は・・・特にこれといって目立ってないかな。じゃあ、次。
Ascは見たから、MCを見てみる。蟹座ですな。
MCは蟹座だけど、終盤度数だから10ハウスはほぼ獅子座だなぁ。あ、インターセプト※だ。
ハウスの境界線に触れることなく、ひとつのハウスのなかにすっぽりとサインが隠れている状態。向かい合うサインがインターセプトになってる。
獅子座的要素が、10ハウスという場面に隠れている。
10ハウスの反対側、4ハウスには水瓶座がすっぽり。
隠れているってことは、表に出にくい、出しにくい要素。獅子座っていうのは「自己表現」のサインだな。Aさんの自己表現の在り方を決めるのは太陽だから、太陽を見る時は10ハウスを頭の片隅に置いておこう。
太陽はチラッと見た感じ、土星と150度が関係ありそうなポイントかな。150度は心地の良いアスペクトじゃないし、土星は制限を表す天体だから。なにか「出しにくい要素」について描かれているのかもしれない。
太陽を詳しく見る前に、MCのルーラーもチェックしておく。
蟹座のルーラーは月。月は、あら、インターセプトの水瓶座の中だわ。隠れてるのかな。
太陽と緊張感のある角度を持っているし、さっきの獅子座のハナシと関係がありそうだ。もひとつ、キロンと調和の角度で繋がってる。キロンは「傷」の象徴でもあるから、傷を癒やそうとしている印象。
足を踏み入れる
ではここから「意味」のほうに目を向けていきたいと思いまっす!今回は太陽から行こう。チャートルーラーや目立つ天体、年齢域に対応する天体から見たり、チャートの雰囲気とリーディングの目的でどこから掘り始めるかは変わるかな。
7ハウスの太陽
7ハウスって対人関係とか、個人的な人付き合い。そこにAさんの「目」太陽がある。太陽ってのは、意識(自覚すること)だから、覚醒している自意識。だから、目。起きてるときに見えるもの、顔を向ける方向。
人付き合いに顔を向ける(意識する)ってどういうことかな、って考えながら7ハウスの起点Dcをチェック。今度は牡羊座、ルーラーは火星。
火星を追いかけてみると、3ハウス。
3ハウスは「やりとり、運搬する場」なんだけど、対人関係Dscのルーラーとして読むから「情報のやり取り(コミュニケーション)」に意味を絞る。
火星だから、基本的に心地いい象徴じゃない。
火星は押し出す方向に働く強引なチカラだから。
山羊座の火星で、シンボルが「体操服を着た少年少女が集まる学校のグラウンド」。山羊座の真面目さというか、集団で統一された活動をイメージさせるシンボル。火星の強引さは「集団でやるべきことをやるべし」っていう攻撃的な強制力で発動するのかな。
3ハウスの「情報のやりとり」は「教育現場」にも当てはまるわけで、教育とか学びに関する社会的な強制力、押しつけについて描いているのかもしれない。
これが土星だったら、「ハイこれがルールです。反論は認めません。おしまい」でオカタイ感じなんだけど、火星のエネルギーはもっと躍動的なの。だから攻撃的。
そしてその攻撃性は、自分が突き動かされるか、自分に向かって突き刺さってくるか、正反対のベクトルを含んでるんだな。ややこしいことに。
なにか学生時代に不愉快な、もしくは強すぎる衝動によるなんらかの経験があって、それが自分の対人関係の在り方、場の作り方や感じ方に影響を与えているかもしれない。
それから、3ハウスを素直にコミュニケーションの場と読むなら・・・
対人関係において、そのコミュニケーションの内に火星的な要素(暴力性、攻撃性、衝動)はらむ。そしてAさんの人生は対人関係に向き合うことがメインテーマ(太陽=意識を向ける方向性)になる。
火種(ストレス)を含む対人関係に向き合うことがダイジってことね。コトバで傷つけたり、傷ついたりってこともあり得そうだ。
牡牛座の太陽
火種とか傷付くとかイヤだわ!と思われるかもしれないけど、それがあって初めて見えてくるものがある、ってこのチャートは言わんとしている。たぶん。
太陽は牡牛座、牡牛座はマイ・トレジャー(宝物)をぎゅっと握りしめるサインだね。自分にとって確かなもの、価値あるもの。自分の持っている確かな価値あるものを、人間関係を通して見出すのだよ。
「価値ある確かなもの」の代表格は「お金」だけど、「お金を手に入れるチカラ(稼ぐ力、才能)」もそうだよ。
私はなんとなく、Aさんの「才能」のこと言ってるのかな?と思うんだけど。
気になるのは、太陽と土星がちぐはぐな角度、死角にあること。
土星がいる2ハウスは12星座の2番目のサインである牡牛座の持ち味を表現した場、つまり「所有する資源」「才能」を示すハウス。
土星は絞ったり削ったり、制限を設ける天体だから、資源ざっくざくのウッハウハ!とはならない。才能がないとか乏しいって意味じゃないよ!これは「課題」。シビアに向き合えよ、っていう厳しさ。
太陽が人間関係を通して「宝物」を手に入れようとしているんだけど、肝心かなめの「資源に関する、乗り越えるべき課題」が目に入ってないんだな。頑張るポイントがズレちゃうんだろうか?
じゃあ、どこに目を向ければいいのよ!ってヒントは、多分金星にある。
牡牛座のルーラーは金星
牡牛座はルーラーが金星。チャートルーラーと、太陽のサインのルーラーをダブルで担ってんだから、金星はお役目重大よ。これは金脈(才能)のありかについて言ってるんじゃなかろうか。
そう、その金星がYODに拘束されてるわけだ・・・
見つけだすためにはクリアすべき条件がある。
YODの示す条件についてはおいおい読んでみるとして、まず金星本体のプロフィールを見てみる。金星は8ハウス。
金星のシンボルは「油田をドリルで掘る労働者」。
どこをほってるかって言うと、深淵の8ハウス。深い、深いぞ・・・(笑)深淵ってのは、表層じゃ見えてこない部分のこと。建前に対して本音とか深層心理、本気になってやっと到達する境地だとか関係性。
双子座だから、男女の関係性とか禁断の○○という深淵じゃなくて、「建前と本音」とか言語情報に関わることじゃないかね、と予測。双子座は情報のやりとりに応じるサインだから。
これが牡牛座太陽の求める「宝物」だとしたら、発掘しようとしてるのは自分の「真の実力」とか「隠された才能」だ。それを知りたい。誰かに教えてほしい。
んが!!
掘るポイントが、なかなか「ビンゴ!!」とすんなりいかんのです。
だって、そのズレを含めて才能を磨く過程なのですから。
でもちゃんと、油田のほりほりポイントは示されております。それがYODだね。金星が自由に光を放射できないように押さえつけてるから、これが発掘条件だ。
油田ダウジング
YODの底辺にある2天体が、ダウジングマシン。これが海王星と冥王星だから、「自力でどうにかこうにか」というよりは「天の采配」に委ねられる側面があるわけだけど・・・
運を磨くことから才能発掘の旅は始まるのかも。
おもしろいのが、冥王星のシンボル。「ゴールドラッシュが、自分たちの生まれた大地から人々を引き離す」。目指せ油田王!!(笑)己の欲望に忠実に行動せよ、ってことかな。やるなら全てを捨てる覚悟で。本気を見せてもらおう・・・ってのが冥王星のゴツさ。
海王星は「暗い森へと向かう拱道(アーチ道)の下に横たわっている10本の丸太」。これは社会貢献を表すシンボル。無名の貢献。誰かがやらねばならぬことを、「私の手柄です!」と認められることなくこなす人が社会には必要だということ。
このふたつの示すキーワードに折り合いをつけたところに、金脈金星が見える。
10ハウスのインターセプトで、自己主張の獅子座が隠れている、とあったけど、それはここのことかな。「オレの手柄だ!」と主張しないことで社会に貢献している。
冥王星は「本気で自分を生まれ変わらせる覚悟」を求めてくるし、海王星は「必要とされる目に見えない役割に自分を溶かし込め」という。これはムズカシイ条件だ。でもこの先には、金脈がある。
才能のありか(2ハウス)に居座る「厳しさ」や「課題」の象徴、土星は金星を真正面に捉える位置にある。金星は条件と課題両方に厳重に縛られてるってワケ。
土星のシンボルは「母親が小さな自分の子を導き、急な階段を一段一段ゆっくりと昇らせる」。この厳しさは、間違いなく、愛・・・
できやしないと思ってたらやらせはしない。「こんなのお茶の子さいさいサ」とひょいひょいすぐ昇れるようになることは期待していない。一歩一歩、足の動かし方を覚えたり、バランスのとり方を学んだり、転んだ時の受け身の仕方を覚えたりしながら成長するのが子どもだから。
だからね、Aさんの才能は一歩一歩、磨かれていく。
すぐに目に入ってこなくても、手っ取り早く手に入れられなくても、大丈夫。むしろ遠回りしたり失敗しながらこの才能を磨いていってほしい、そんなメッセージを感じる。
気持ちの問題
とはいえ、なかなか見えてこないとじれったい。
そんな気持ちを表しているのがインターセプトのなかに隠れている月。シンボルは「トンネルに入る列車」で、ショートカットしたい!!(笑)
月は安心感、安全志向の無意識のパターン。本音では人間関係に向き合うのはコワイかもしれない。太陽と葛藤の角度にあるからね。無駄なことはしたくない、って思うかも。
そんな心を癒すカギになるのは、きっとキロン。
キロンのシンボルは「ピアノを目の前にした偉大な音楽家」。8ハウスってのは表舞台じゃないな、信頼できる関係の人たちだけに披露する身内のコンサート。8ハウスは鍵付きの部屋。
Aさんのとって8ハウスがどんな場面で描かれているかってと、8ハウスのカスプ※が「大きく手入れの行き届いた公共の公園」。Aさんのチャートには「公共性」とか、みんなのために尽くすようなキーワードが多く出てくるね。
※カスプ
ハウスの境界線、起点に位置するところ。1ハウス、4ハウス、7ハウス、10ハウスのカスプにはそれぞれAsc、IC、Dsc、MCと別名がある。
カスプのサインはそのハウスの雰囲気を示している。
自分個人の頑張りが社会的評価として大々的には認められないとしても、ちゃんとフィードバックの恩恵を受け取っている。ピアニストの目の前にピアノがあるように、Aさんの目の前にはちゃんとAさんの「才能」を輝かせる最大の装置が準備されるってわけ。
まとめ
ここまでで一息ついたら、最初に目をつけたポイントとかから取りこぼしがないかチェック。んっと、これで伏線は全部回収できたかな?
水星とか天王星とかピックアップしてない天体もあるけど、補足的な内容になるから省く。だいたいは大筋の「裏付け」として目は通しておく。違和感がなければ敢えて書き加えない。
全項目を網羅するよりは、大筋をハッキリ示した方が「メッセージ」は見えやすいから、書いて蛇足になる部分はできるだけ書かないようにしてる。
それからプログレス※とかトランジット※を見ておく。
※プログレス・チャート
意識や気持ちの移り変わり、内的変化や向き合うテーマの変遷を見るチャート。プログレスの新月、満月は人生のひとつの節目として読む。
※トランジット・チャート
日々変化する星模様。出生図と重ね合わせて共鳴している部分とか反発している要素がないかチェックする。影響力が大きいのはトランスサタニアンとの関係。
Aさんはプログレス月が7ハウスから8ハウスに移動するタイミングだから、気持ち的に「深み」に向かうシーズン突入って感じ。何かに打ち込みたくなったり、本音を探ったり。
プログレス太陽はちょうど出生図のキロンの上、傷をサーチライトで照らしてる状態。目を向けてしまう、意識せざるを得ない。傷を直視するってことは、癒す機会ってことでもある。治癒のタイミングかな?もう太陽も離れていくから、傷に向き合うのは今が最後の仕上げ。
2023年にプログレスの新月、心機一転のタイミングかな。8ハウスで起こる新月だから、「深み」とか「裏側」に関するテーマで何かが始まる。
プログレスは内的な成長のプロセスだから、自動的に何か始まるのとはちょっと違う。自分の意志で始める時ってこと。種を蒔くなら今だぜ、ってタイミング。長期的な視野で育てていく目標、方向性を決める時。
15年後、どうなっていたい?どこにいきたい?
以上、ネイタルを読むときの流れをざっくり言語化してみました~!
依頼されたリーディングとしてお渡しするときは、これに加えて雑学的な(笑)小ネタを挟んだり、物語形式にしたり、シンクロした本や音楽なんかを紹介したりしてます。
時に調子に乗ってチャートをイジりたおすこともあります。(笑)
お届けした後のLINEのやりとりも最高に好き。
フィードバック、感想がすっごく嬉しいし、リーディングの勉強にもなります。
占星術べんきょー中です!って方が多いので、それに合わせて解説部分をつけたりつけなかったり。「今度は違うテーマ(切り口)で!」とおかわり依頼してくれる方もいて、すっごく面白いです。「仕事特化編」とかね(笑)
気になってることとか添えて依頼していただければ、それに合わせて情報を絞って読み込めるのでより具体的なリーディングになります。ネタ振りうぇるかむ!
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今度は金星編☆以下、過去に金星編ご参加いただいた方の感想です( *´艸`)
A Iと人との大事な違い。
人として、金星のキーワードを輝かせていこうと思います。✨⭐️✨楽しい時間をありがとうございました。✨
愛に溢れたテーマで、
私にとっては1番ワクワクしたテーマでも
ありました!愛、それは奪うのではなく、
受け取ることこのフレーズが1番わたしには
しっくりと心に沁みた言霊でした。私は昔から怒りや悲しみの感情が持続したり、
その感情に触れることがとても苦手でした。
そのため怒りや悲しみの記憶が弱く、
それが原因でいつも同じ過ちを繰り返したり、
同じループを繰り返してるような心境が何度もあり、
なぜ私は繰り返してしまうのだろう、
なぜ怒りや悲しみの感情を忘れてしまうのだろう、
と思っていました。しかし
今回の金星のテーマ『愛』のイメージヴィーナスの絵からも読み取れる
異物からできた真珠奪うのではなく、受け入れて繋がる
これを聞いた時、思わず今までの体験がばーっと駆け巡り
そうか、全ては受け入れるための体験だったんだな、ととても腑に落ちました。異物を受け入れること
これを今年の愛のテーマに決めました‼️
毎回、見事に突き刺さるテーマとキャッチフレーズで、刺激、気付き、感動を
ありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈))
今日は星に学ぶワークショップ参加させて頂きありがとうございました🙇♀
今回は金星で、
学べば学ぶほど
他の星も受けてみたいなと思いました。
他者を受け入れると言われると
どうしても無理して合わせて
同調しなくてはいけないと思ってしまうけど
それは違うんだなと学びました。
まずは自分の機嫌を良くして
繋がりを持っていきたいと思います。
娘にママ機嫌悪い?って言われないように
笑顔でいます😄
火星や木星も受けてみたいです🙇♀
今度は聖徳太子ネタもぶち込もうかな。(笑)