「占い」と「思い込み」

いわゆる占いというものに「娯楽」や「会話のネタ」として楽しむ以上の何かを求めるのなら、まず心に留めておきたいことをいくつか。

 

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当たっているように感じる仕組み、がある

思い込みの力について。心理学が好きな人は「認知バイアス」とか「〇〇効果」とかいうとハハ~ンってなるかな。学術用語を使うとそれっぽく聞こえるから占い嫌いの人は積極的に使うけど、これもまた「科学的に立証されたこと=真実」という思い込みの効果を利用したものなので、私は難しい(難しそうな)言葉なしで書いてみます。

 

みんなそう言ってるから正しい、という思い込み

例えばA型が几帳面、B型はわがまま、O型はおーざっぱ、AB型は変人、という血液型占い。4つなら簡単に覚えられるから日本人はみんな知っているわけですね。みんな知っているから雑談のネタとして話題にしやすい。ここでまず「みんな言ってる=正しいこと」という思い込みが無意識に働きます。日本人は特に集団の意見に同調しやすい文化も追い風になってこの思い込みは強いかも。

 

テレビ・エライ人・専門家が言ってたから正しい、という思い込み

テレビで言ってた。これだけで信じてもらえることが多いです。今は「テレビは信用できない!」って人も多いけど、そういう人でもネットで見つけた情報(テレビの情報にただ反論しているだけでも)なら「そうだそうだ!やっぱりテレビ(行政)は嘘ばっかりだ!」と言いたいがために信じてしまってないか要注意。

それから肩書き。その道の専門家が言ってた、というだけで信じちゃう。特に自分がよくわからない分野だと、自分が何を知らないのかを知らない。疑ってかかるだけの情報が自分にない

それから占いやオカルトを毛嫌いする人は、科学を妄信するせいで自分も思い込み力を存分に働かせていることに気付けないことが多いです。

 

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思い込みは強化される

思い込みから抜け出すことが難しいのは、無意識のうちに「これ(自分の思い込み)は正しいことだ」と信じるための情報を集めてしまうからです。

当たってる部分だけ拾い集めて、当たってない部分はスルーする。例えば相性占いで言うと、相性が悪い組み合わせと言われれば相手の嫌なところばっかり目につくようになって「やっぱり〇型の人とは相性悪いんだわ」みたいに。

 

几帳面だったりまじめだったり、雑だったり、変わったところがあったり、なんて性格パターンは大なり小なり誰にでも当てはまることなので、ほとんどの人が当たります。思い込みを強化するために、無意識にそこにスポットライトを当ててしまう。そして「そういわれれば・・・」と当てはまるところを自分から掘り起こして証拠集めをしていく。自分に対しても相手に対しても。

 

周囲からの評価は、人となりにすごく影響します。「お前はダメな子」と言われ続けられれば「自分はダメな子」という呪いをかけられるのと一緒です。

 

共感・安心感が欲しい

女性が占いや心理テストを楽しめるのは「共感」を喜べるからかもしれません。私は「共感」に重きを置かないタイプ、プラス、分析されたり性格を決めつけられることが大嫌い(!)なので、そういう系の占いはあんまり楽しめませんが。。。

 

人間、自分が何者かわからない状態は不安です。決まったパターンにおさまると、ほっとする。それがグループへの所属だったり、自分の性格診断だったり、安定感のために求める情報は様々ですが。

 

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占いは占いです

「占いは統計学に基づく根拠ある学問です(だから当たります)」という方も多いですが、これも難しそうな言葉で正しいと思い込ませるための言い回しなのかな?と思ってます。

統計学統計学、占いは占い。占星術天文学から派生したものではありますが、向かうは神秘・オカルトの世界です。

 

そもそも統計学もいい加減な部分が多く、見せ方次第で印象操作ができちゃうものですよね。

科学的であれば「正しい」か、というとそれは科学を過信しています。子育てをしているママ達も実感としてあると思いますが、「これが科学的に正しい」という子育ての常識や健康法も世代違えば正反対のこと言ってたりしますよね。

 

 ↑事実の集積=知識=科学だとするなら、科学は永遠の「無知」。知識の限界は知識と共に大きくなっていくから。

 

 

占いやオカルトに人が求めているのは「実証できる、再現性のある事実」ではないはず。だから無理に科学と結びつける必要はない、と思います。

 

統計からポンと飛び出す誤差・・・科学的態度であれば「これは何かの間違いよね」とはじかれるその誤差にも真剣に向き合って意味を見出そうとするのが、オカルトや占いの良さ(面白さ)だと思ってます。

目の前に現れた「偶然」ひとつひとつに神秘的な意味を見出す態度、世界と自分を結びつけようとする態度です。

 

その「偶然」から個々人が何を見るのか。何を感じ取るのか。どう心が動くのか。そこに焦点を当てて「物語の言語化」をするのが占いなのかな〜、と。それが、占いの面白さであり、未来に活用できる「実用的」な側面だと思います。

 

 

starship.hateblo.jp

 自分と向き合うツールとして、占いを活用する。オカルトや占いは思い込みの象徴のように語られるけど、逆に思い込みから自分を解放する、新しい視野を得るきっかけのように使えると思うし、そういう方向でどんどん受け入れられていけばいいのにね、と思います。

 

考え方を考える、俯瞰する、思い込みのパターンを知る。

これは教育でもビジネスでも子育てでも、本当に大切なキーワードです。

 

kotokotoba.hateblo.jp

 

 

私にとってのホロスコープ

ホロスコープも、12のサインで単純化した「あなた(あの人)はこんな性格です」というトリセツ的なもの・・・ではなく、自分の成長・学びに活かせるツールとして見ています。

 

記号から意味を読む、という点で私の大好きな「語学」に通じるものもあるし。天体や数字、12サインの象徴の裏にある神話や思想に思いはせるのもロマンチックで楽しいし。キーワードを繋げて意味のある言葉にする、言語化するってことが脳トレにもなるし。

 

まじめ(そうな)なことをいっぱい書いたけど、結局は楽しいからもっと知りたい!ってのがイチバンかな。そんでもって、面白いからもっとたくさんの人と共有したい!って気持ち。

 

 

そしてこの記事も、「私の思い込み」に基づいて書いてます。