図書館で見つけた池澤夏樹小説!
でも、外に立つ世界とは別に、きみの中にも、一つの世界がある。きみは自分の内部の広大な薄明の世界を想像して見ることができる。きみの意識は二つの世界の境界の上にいる。
大事なのは、山脈や、人や、染色工場や、セミ時雨などからなる外の世界と、きみの中にある広い世界との間に連絡をつけること、一歩の距離をおいて並び立つ二つの世界の呼応と調和をはかることだ。
たとえば、星を見るとかして。
一万年くらい前のニンゲンは、星と心が直結していたのかも、というハナシが出てくる。
彼らの中には、「どこまでも遠く抽象的な、神話的な世界」と、「目の前で生死の営みがリアルに繰り広げられる現実世界」とが、併存していた。近くと遠くが。
現代はどっちからも遠ざかって、曖昧な「中距離の現実」だけになった。安全で、楽に生きられるように・・・って。
そうかもしれないなぁ。
占星術だって現代はさぁ、ファンタスティックな世界を求めているようで、あんまり抽象的になると「具体例」で塗りつぶさないとわかってもらえない。現世利益的な空想、に留まっているのかも。
そうそう、タイトルの『しんしんと積もっていく「現実」を垣間見る』ってイメージも、この小説の中に出てくるの。これは最近書いたあの内容へのアンサーソングだったのかも。
まるで奇跡は しんしんと
まるで奇跡は その姿を現すことを渇望するように
まるで奇跡は わかりはじめる
そんなこと、結局どうでもいいんだってことを
それにしても、星の軌道を感じるふたつのショートストーリー。
静かで心地いい物語だった~!
そして小説なのか旅行記なのか古代のミステリーツアーなのか?!
今読んでるこれもまた、なんとも、おもしろい。
博物館や美術を深く味わい深く楽しむって、こういうことか!!!と真似したくなる。ギリシャからエジプト、ケルトにインド!世界の古代を巡る旅行気分。
こないだ【宇宙からのギフトを読み解くプロジェクト】OPENのお知らせを久々にLINEで流したところ、すぐリアクションいただけて早速とりかかってるわけなんですが。
「ふうぅ、ちょっとひと休み」と開いたページに気になってた天体にまつわる女神のハナシがちょうど始まった。今回の「道開き本」(いつもなにかしらガイドになる本が現れる)は、これかもしれない。
プロジェクト裏話、でござる。
そうそう、パレオマニア(古代妄想狂)の旅、イラン編でペルシャの有名なモチーフ獅子と雄牛が出てきた。
その象徴を深く考えたことなかったけど、そうだこれは「春分」を描いてるのか!!!とハッとした。
イランのカレンダーは春分(牡羊座)を新年にして巡る太陽サインの変遷がベース。
オモシロい発見。このタイミングで読めたことにも感動。
さて!今日もほうじ茶ラテをお供にごりごり読んでもりもり書くぞーーー!!♡♡
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