占星術にふれればふれるほど、性格判断や人生のパターン特定、動向の予測みたいなもんには「向いていない」ツールなんじゃないか、とつくづく思うようになってきた。。。
占星術が好きな人、好きレベルが高い人ほど、占星術によって導き出されるコトへの信頼が大きい。アタリマエだけど。理屈はどうあれ(その人なりの理屈をもってして)それは確かなものなんだって実感が強い。
私としては・・・
その人について語るときにその記号を活用しているってだけであって、その記号がその人についてを定めているわけじゃない。って大前提があって。だから、せっかく占星術好きな人に会えても、「その記号がその人をどう定義しているのか」ってハナシがメインなっちゃうから、残念なことに私は全く同意できないんだな。
月をさす指。
その指は月をさして月という存在(意味)を指し示す。でも、指はあくまでも指であって、月ではない。月と指、モノゴトとモノサシ、連動してるから結果的に同じことを言うんだけどさ…
指を通して月に気づく、モノサシを通してモノゴトを測る、ってのと
指=月(モノゴト=モノサシ)として見るのは全く違うことだと思うの。
指があるから月がそこにある、とか、モノサシがこう言ってるからモノゴトがこういう状態なのだ、って視点はもっと違う。
かまたくさんが言うように
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、男、女。
全部記号でしかないのにね。先に私という人間が存在していて、その私が「どういう人か」を端的に説明するための単語。私の中では星座、血液型と一緒よ。分類はできるけど、その人を縛り付けるものではない。
「分類のためのカテゴリー」ってこと。
「牡羊座」っていうカテゴリーがあって、「8ハウス」ってカテゴリーがあって、「スクエア」っていうカテゴリーがある。カテゴリーってのは、いろんな個別の意味を含んで抜き取った(=抽象化した)要約だよね。
そのカテゴリーの中にひとつひとつの別々の個別の例はあれど、要約そのものが個別の事例と同じってことはない。
日本人の平均世帯人員が2.49人だといっても、いち日本人の私(もしくはあなたが)が2.49人家族で暮らしてるってことにはならんわけ。
カテゴリー、平均、統計結果をもってして特定の「個人」を記述できるって思ってるのは、そもそも間違ってるわけで。
記号✕意味のカテゴリー集・・・つまりコトバそのもの。
占星術で用いられる記号、コトバ、そしてそのコトバの指す意味という大きな知識体系は、ひとつの人工言語みたいなもの。世界を記述するためにこしらえた、ボキャブラリー。
世界を、その人を記述する語彙のセット。
レゴのシリーズセット箱みたいにさ、色んなテーマとか色味とかで分けられた箱がいっぱいあるわけ。レゴっていうひとつのおもちゃがあって、テーマ別にセットで売られてる。箱の中にはまた色んな(他のセットにも共通する「人」とか「草」とか)パーツが入ってて。
ホロスコープを読む時は、その人にあらかじめ準備されたボックスセットの蓋を開くわけ。12箱、人によってどんなテーマでどんな箱にどんだけのパーツが揃ってるのかはバラバラで、配置が違うでしょ。そんでそのパーツを使って組み立てた構造物と、別の箱を開けて組み立てた構造物の配置が、なんだか意味ありげになったりするでしょ。
向かい合う、海賊船に乗った小さなパイレーツレゴマンと、丘の上の宮殿。そこにストーリーが生まれるでしょ。
天体だとか、アスペクトだとか、ホロスコープを読む時はそんなイメージ。
その人独特なバリエーションで箱詰め&配置されたレゴボックスの開封の儀。そして、私の手で創作する構造物と、その構造物が見せてくれるストーリー。
でも、それはあくまでもその人のレゴセットで、私が(あるいは誰かが)組み立てた構造物で、おままごとをしているってだけで。おままごとも現実の一部だけども、それがイコールあなた自身じゃないでしょ。遊び手によって組み上がるものも、遊び方も、変わってくる。
「自己成就予言」や「確証バイアス」ってニンゲンの仕組みを利用すれば(あるいは別のルートで得る直感的な知を用いて)「占い」は成立するけども、まぁ、それはそれだよね。
私は(提供者としての)占いにはつくづく興味がないんだな、って思った次第。
自分の想定する抽象度と違う抽象度で受け取られちゃうと、話が噛み合わないし、抽象度あわせがめんどくさいってのも正直ある。噛み合わないコントはオモシロイんだけどね(笑)
↑お互いに噛み合っているつもりで、噛み合っていない。(笑)
でもデフォルトの抽象度は人によって違うし、同じ人でもその都度その都度変わるのがふつう。それを把握したうえで(察知するなり確認するなりして)コミュニケーションをはかる訓練はすべきだよな。
これが私のまだまだ未熟なところ。
BOOK CAFEそらふねとか、人付き合いだとか、あちこちいろんなアプローチで、せっせと練習している今日このごろ!